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人間になればよかった...
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起した。ぼうっとしていたのだと思う。車を運転していて縁石に乗り上げ、動けなくなった。後部座席には九才の娘と親戚の女の子二人を乗せていた。怪我でもさせていたら、どうなっていただろう。自分が情けなくて、涙ばかり出た。義母の会社の人に軽トラックで牽引してもらって、助けていただいた。目立った故障箇所はなく、子供達に怪我がなかったのは幸いだったけれど、車の底に傷がついた。
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今夜、週末恒例の茨城。義母と娘と御赤飯の残りをチンして食べていると、テレビでは超人気グループのタレントが全裸になって逮捕されたニュースをやっていた。腫れ物に触るように、非難調のコメントは聞かれない。巨体事務所に依存する仕組みの中で誰も悪口など言える筈がないし、テレビは特に報道は、公平性や良心で作れる等とは思ってはいないけれど、こういう気持悪い、歯切れの悪い映像を見るとやはり気が暗くなる。
お赤飯と見たお詫び会見、フラッシュにたかれているタレントは、目が異様に光り、頬が薄く赤くなっていた。気持ちわるーい、という全国の女性ファンからあがる悲鳴の想像に、耐えているようでもあり、酷く悲しそうで、何か言いたそうだった。誤解を怖れずに書くと、良心に反した事をした顔には見えなかった。普段から酒に強い体質で、一口飲んで我を失った類いの行動ではないようだ。こんな風に飲んでいたというのは、随分長い事不幸だった証しであり、私的な事件がこの人を一撃した事も意味していた。本当のぼく、という言葉を、この人は身体の中で反芻しているように思われた。
子供の時、ミロという麦芽飲料が好きで、よくスプーンで直接粉をすくって、親に隠れてこっそり食べていた。
自分には、素直さがないのだという気がした。相手に対して素直になるよりは、黙って相手の顔を見ている選択の方が余程気が楽だった。素直と我が儘は同じもの、それはそれを許される人間がすること、自分は違う、という考えがある。しかし、素直になって失敗した思い出だけを抱え込んで、人に大切にされた思い出と暮らしていけない、この根深い不信感に、打ち勝ちたい、無駄に苦しい、厭だ、と切実に考えた。
だから今日はミロを買って、台所で涙目になって食べた。
綺麗な思いつきに酔いしれた次の日は、必ず現実に落胆する事になる。
自分に矢印を向けてみると、ただ目の前の物や、光や、染みや、埃を、世界全体が埃になったかのように、見ているしかない。物や人を射るように見つめる目というのは、あれは全部芝居だ。嘘の言葉は確かに存在するのに、本当の言葉というのは、形のないものか、あるいは存在していないらしい。がっかりだ。
自分も人から見れば不可解で、何を考えているかを、相手の人達は探したり誤読したりしていた。そういう当たり前の事を、この歳で発見した。一生気付かないよりは良かった。余計な手間をかけさせないよう、日頃から自分で不可解に映りそうな態度を取り除くのは重要だと考えた。この小さな結論は、実行するのは難しい、でも目に映る景色がいくらか違ってきたような気がする。
空き部屋だった真上の階の方が入居されて、引越しのご挨拶に来て下さった。何でもないようで気の張る事だから、配慮がとても嬉しかった。
小沼弟さん宅に義母の親戚一同が集まって、初節句のお祝いがあった。筍は薄味に煮られて美味しい料理になった。自分も給仕をした。そつなく、音を立てずにやりたいと思うのだけど、忍者めいた不自然な動きになって、どうも何かが変だった。
夕方、東京行きの特急電車に乗る。同じことを何遍でも何遍でも繰り返して、今日も車窓眺める。
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