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人間になればよかった...
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茨城の庭は、草がぼうぼうに生えて真緑になっていた。この前刈った所だけ、かろうじて半分の丈になっている。あいにく朝から雨だったので、得意の草刈り機を使うことが出来ない。義母が、樹の根元で野鳥が卵を抱いているという情報を教えてくれた。二週間ずっと同じ場所にいて、義母は気がかりで毎日様子を見に行くのだと言う。小降りになった頃を見計らって、娘とその場所に行ってみると、すぐ足元、草の上に茶色い木の皮のようなものがあり、よく見るとそれが鳥だった。羽根を広げたまま平たく伏せるようにして、身じろぎ一つしない。今何を考えているのだろう。人間の気配はきっと感じているに違いない。こんな人家の側で危険な格好で伏せているなんて、鳥の中ではきっと賢くはないと思う。野鳥が卵をかえすまでは、周辺の草は刈らないことにし、一応は応援する方向で見守る事になった。
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夜、茨城。うきうきした日の翌日に、結構痛い目に遇うのは何故だろう。運命の鉄槌が落ちてきて、卵のように頭を割られた気分で、軽い頭痛に耐えている。気にするな、だ。しっかりやれ、だ。時間が経てば、傷はうすらぐ。皆そうやって暮している。
いつも通っているI駅のバレエ教室に、タールマンの妻Aさんが現れて、正式に入会手続をした。一緒に踊っていてなんとなく照れる気もしたけれど、嬉しかった。Aさんがいると教室の風景が違って見える。斜め前にいるとなんだか照れるねえ、と話しかけたくなる。回転しながら近寄りたくなる。とにかく私は嬉しい。来週また来るそうだ。
ストレッチ教室の人達に、コンビニのバイトに自転車で30分かけて通う必要がどこにあるのか、不思議そうに聞かれたけれど、自分でも説明出来なかった。これは無謀な計画だったのだろうか。初めて働くものだからよく判らない。今のところ自転車でしか行く方法がないから、斜めに肩にかけられる鞄と、雨に備えてレインコートだけは買った。初期投資はしたし、とても良い職場だったから、出来れば長く続けたい。
とはいえ、仕事にはまるで自信がないので、今日の午後は挨拶の練習と接客のイメトレをした。品物を持ってレジの前までやってきた自分に、レジ横に立っている自分がお辞儀をする。それで、二人の自分に繰り返し物を買わせ、気分がどんな感じかを再確認する。五人くらい自分を増やして列を作ったり、万引き犯になって自分で自分を追いかけていたら、いつの間にか机に伏せて爆睡していた。
今日は朝三時に起きる。ただの睡眠障害なのかも知れない。朝の暮らしを定着させるつもりで、そのまま起きてやかんの湯を沸かした。
徹夜の相棒は起きていて、高倉健の映画など観ている。深夜に見る入れ墨の背中がなんとも男くさくて、健さん若いなと思う。小学校の頃、父の隣に座らされて健さんや文太の映画を見せられた。漁師経験者の父は入れ墨や日本酒と親しかった。だけど私はおへそと裸の違いも知らないチビだった。今も血しぶきの夢を見る時は、この時の恐怖のイメージが大きく入っている。
谷崎潤一郎の『刺青』を再読。江戸の入れ墨師が道で見初めた小娘に、無理矢理に自分の最高傑作を彫り上げる。小娘の方は人柄が豹変して美しい妖婦になり、入れ墨師の方は魂が抜けたようにしぼんでしまう。こちらも業の深い話だ。
実姉の旦那Oさんが、2週間の研修終了。木場から羽田空港までの帰り道を、一緒に行動した。宿泊施設で寝泊まりしている間にOさんには沢山友達が出来たそうだ。全国から集まってくる同業の人達と、昼夜共にして、試験問題を研究して、皆で別れの酒を酌み合わしたとのこと。Oさんは、いい経験した、と言っていた。俺が合格するかは五分五分、だそうだが、顔が笑っていたから、きっと何とかなったのだろう。
空港で、沢山の人にまぎれてOさんが遠ざかっていく。皆、暮らしがあり、当たり前に頑張っている。私は明日からアルバイトだ、と思い出して、売り子さんの接客する様子を観察する。あの知らない人も頑張ってるなあ、と思いながら家路につく。
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