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人間になればよかった...
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道を歩いている人達の洋服の色が、あるべき所にあり、いるべき所に配置されているようで、いったんそう思い始めると、建物も電柱も完璧な高さと低さで構成されて、空を横切る電線のたわみまでも、見事。
雲の位置まで、実によく作ったものだ、と、思いながら次第に気味悪くなり、早く元に戻らないと、人と笑い、人と泣く生活ができなくなる、と埒もない事柄を大真面目に考えて、家に帰して下さい、醒めたいです、と誰かに向けて敬語でお願いする。この悪夢の何処にスイッチがあるのか、自分の背中を手探りする。突起があるのに手が届かない。
夕立よりまだ悪い。空に血の色が混じってきた。
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鏡で見ると随分へんな目をしている。優しさとは程遠い目だ。年齢のせいにするのは卑怯かも知れないが、世間と対等な口をきこうとして、諦念めいた態度を表したり、考えが浅い内に強く主張してきた我が弱さを嘆かずにはいられない。実際何も判っていない目だ。
芸術作品や、他の人の生き方に、切実に励まされる。もう私一人では間違えるばかりなのだ。
家族で外出し、あてなく歩く日が増えている。H町で日用品などを買う。娘は私の死角で相棒となにか相談している。相棒は何も言わず、娘に自分の財布を渡している。母の日かー、と思うが、嬉しさを隠して知らない振りをした。
H公園、緑の木々と芝が果てしなく続く広大な敷地内を歩いていると、こども祭りの案内看板が見えた。近寄っていくと、20程の集団がちょうど帰り支度をしていた。土は足跡でいっぱいだった。一番手前のブルーシートは、茶道の体験らしき気配で、『お茶は終了しました』の手書きの札がパイプ椅子にぶら下がっていた。残念、と言いながらカラフルな服が点在する丘を眺めた。3時5分、丘いっぱいに光があたり、大勢の人が緑の芝を歩いたり走ったりしていた。
夕方、娘からちいさな紙袋を渡された。母の日に一日早く、肩たたき券も付いていた。袋の中は薄紫色のハンカチ2枚だった。鼻に押し当てると、公園の緑の匂いがした。
今日、1匹の犬が、横断歩道を青信号で渡っていたのを見た。
スタスタと、真直ぐに。
連休最後の日、小雨。
家族で電車に乗ってI駅にあるナンジャタウンへ出かけた。路地裏を再現した建物内は暗く、迷路のように入りくみ、幽霊の仕掛けやら餃子屋やら冒険アイテム所やらが所狭しとひしめいている。相棒と9歳の娘は通人のように路地を歩き回る。食べる餃子の種類、好みのアトラクションも決まっている。
私が仕事の時、二人は毎回この施設で時間を潰すらしい。何回も何回も頼んだから、彼等は通人になってしまった。いつもありがとう。
数日前に亡くなられたロックミュージシャンが歌う姿をYouTubeで偶然視聴した。今はもう存在しない肉体が全力で歌っていた。いい声だと心から思った。不思議な涙が出てきて、二度三度と繰り返し聴いた。私の選んできた価値観は世間の灰色との共存だった。だけど、この方は真っ正直に、嘘は嘘だと唄っていた。聴けば聴くほど、今まで名前位しか知らなかったのに、酷く淋しくなった。
私も自分の場所で頑張っていこう。
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