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人間になればよかった...
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昼に電車に乗ってI駅へ行く。娘が幼稚園に通っていた頃のお母さん達と、一年ぶり位で再会した。なつかしくて、嬉しくて、生きてまた会えたか、という気持がこみあげる。実際、人とは、場の関係性がいったんバラバラになると、いつも知らないうちに、最後になってしまうから、会える内に人とは会い、連絡をとるようにしなければ、いつだって最後になるぞという気がするのだった。心臓の調子が不調のせいか、あるいは、単に寂しいのか、今日は貴重だ貴重だ、と、逆さまに見れば、自分はおかしな顔をしていたと思うけれど、真面目にそう考えていた。99で働いている事を話すと、皆へーっと言ってくれたが、月曜の午前中だけと告げると、なんだとゲラゲラ笑った。その場のお母さん達は、週の半分以上は働いていた。そうか自分のは全然働いてるって言わないんだな、と言われて初めて気がついた。
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お金、ついに本物の札束で練習。練習が終わったら、また預金に戻した。
早口言葉『外郎売』は、もしかしてレジの接客にはあまり関係ないかも知れない。
割り箸をくわえていたら、前歯の一部が欠けた。
通い慣れたいつもの商店街が、レジの達人達の巣窟に見える。
眼科の帰り道、娘が新しい眼鏡をかけてスキップしている。名前を呼ぶと、ん?と見る正面顔が、別人に見える。10年間育てた顔は大きく変化した。こうやって変わっていくんだ、いろんなものが少しずつ。
毎日、割り箸を口にくわえている。慣れない笑顔をマスターする為だ。早口言葉の『外郎売り』を一日三回唱えている。少しずつ舌が回るようになった。
父の日に贈るお酒を買いに、電車に乗ってI駅へ行く。売り場のお姉さんが一所懸命にセールストークをする。働き出してから、人の接客の笑顔、仕草、その人の舞台裏などが今まで以上に目に入ってくる。なんとなく、接客される事自体に抵抗がなくなり、相手の顔が見え、街の大混雑した人通りを歩く事も、平気になってきた。
夜、家事の合間にお札の束を扱う練習をする。手持ちが10枚にも足りなくて思案していたら、娘がコピー用紙を切って偽札を沢山作ってくれた。いちいち絵が書いてある。『くま銀行 ガオゥ円』『犬しっぽ銀行 モン万円』『チュー銀行 ヒゲ円』。
バイト、三回目。習うより慣れろということで、一人でレジを任される時間をもらった。速攻で間違え、失敗、ブザーで先輩を呼ぶ。打ち終わった後にお客さんが商品をもう一個持ってくるだとか、何かを尋ねられた時は、心臓がぎゅっと縮んだ。
家に帰って反省点を紙に書き出し、お札の束を扱う練習をする。上手な人は1枚めくる度に、パチン、と紙が鳴るのだけど、あれは一体どこが鳴っているのだろう?私が幾ら指をはじいても、札はふやふやに曲がってしまう。
午後、娘の目を診て貰う為に眼科に行った。娘の目は黒板の字が見えない程に近視が進んでいた。1時間かけて丁寧に視力を計ってもらい、初めて眼鏡を作った。奇妙な形をした仮眼鏡をかけた娘は、夕暮れの駅前通りを眺めながら、ぜーんぶ、みえるよ、と感心したように言った。娘の顔は、今度から眼鏡になるのかと、ふと寂しかった。
日曜日。夜明けの夢、白い阿修羅像に追いかけられる。異様に長い手と、全方向についている顔で、どこに隠れても見つかった。阿修羅というのは、やっぱり普段から怒ってるんだ、と馬鹿な事を真剣に考えた。起きたら窓が開いていて、まだ外を走っているんじゃないか、という気がした。
レスラーのM選手がリングで事故死したニュースを知った。体を張る、命を張る、ということは、健康な時なら言えるけれど、不調の時には怖くてとても実践できないなと思う。
ボロボロの体を、だましだまし、酷使して、使っていたのだろう。本当に寂しい。対戦相手だった選手も、頑張って欲しいと思う。
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