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人間になればよかった...
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茨城三日目。静かな日。女性誌の表紙が微笑んでいる。肌のきれいな女性が頬に手をそえて、意味ありげな表情をしている。女性誌は普段隠している楽屋話ばかりが集積された読み物だ。『花開け!私の美女種(びじょだね)!』『強敵、鼻毛穴、根こそぎクリアせよ!』隠すこと自体を、嘘とは思わない。男性と心打ち解けて仲良くなろうとするのは失礼だ。そのまま隠しているのが最も良いのだと今は思う。
女性は女性特有の煙幕を自ら望んでまとっている。私個人は、生きていく内には暗い影も悲しい影もあって当然で、それを考えるのを止して常に微笑する人には、なれないなと思う。
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五月の連休。茨城と東京半々ずつ過ごすことにして、今日は茨城二日目だ。
運転していると田植えしている人をよく見かける。義母曰く、この辺の農家はゴールデンウイークに植えると決まっているのだそうだ。この一日二日で、緑の点々が縦に並んでいる田んぼばかりになった。
小沼家の方も、今年畑に植える苗を買いに出かけた。農家専門の店で、倉庫のような所に説明のない品種が無愛想に並んでいる。茄子も胡瓜も随分種類があるものだ。義母と娘とあれこれ言いながら数本ずつ取っていく。義母はオーソドックスなのが好み、私は風変わりが好み、娘は可愛い名前のついた苗が好みだ。
毎年人間も野菜も少しずつ変わっていく。義母はもう沢山歩く事は出来ないし、四年生の娘は苗を見ただけではしゃぐ事はなくなった。指を折って数えると、七年もやっている、随分と時が流れたのだ。
普通の街で、何ひとつ代わり映えのない人生を、
本人だけは、切実に、
真実と感じて、暮らしている。

今夜、家族と歩いた夜の道が、やわらかくカーブしていた。

この数行を、何時間もかけて
真顔で書いているわたしは、病気なのかな。
この先もいろいろな事がある。ずっと続いていくだろう。覚悟の問題だ。自分の現実を引き受けるということだ。
夕方、久しぶりに家族3人で外出しようという話になる。I駅周辺の歩行者天国の道を、大勢の人に混じって歩く。
私では、相棒の話し相手にはならない。
とはいっても、どうにもこうにも面倒な、細々とした暮らしの方は、自分の方に、一日の長がある。
相棒の撮影が終わった模様。関係者の皆様お疲れ様でした。
出来事が二つあった。一つは以前コミュニティバスでH駅へ行く方法を教えてくれたNさんが、今日は自転車で行く方法を教えてくれた。Nさんはフルタイムで働く事になったので、今日以降しばらくは一緒に外出できないという。30分ほど新緑の輝く舗道を走っていると、Nさんの背中が綺麗で、街にとけあっていて、この人はずっとこうやって暮らしていくんだという気がした。
二つは夕方、娘の新しい女性の担任が家庭訪問にいらした。ごく自然な配慮のある、落ち着いた所作の方だ。先生はお茶を一口飲んで、堅い話と柔らかい話を半々ずつしたあと、さりげない調子で立っていかれた。娘が遊びから帰ってきた後、様子を聞きたがったので見たままを話すと、わたしの願いがかなった!と喜んだ。なんでも娘は先生に、家でお茶を飲んでって欲しいなあ、と話したそうだ。あの一口はそれだったのか、と思い当たって、優しい人だなと思った。
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