失速する日記

三時間、字をこねていたら、とうとう本当に自分の無能が辛くなった。原因は、伝えたい事が淡過ぎる。あるいは以前同じ感想を書いた。あるいは、出来事が二つ以上起きた。あるいは、細部まで覚えていなかった。あるいは、仕事などで考えがふさがっている、あるいは、人の目を意識しすぎる、条件は様々だけど、どうしても今は書けない。

漂流

今夜中、こうやって漂流していようか。他に出来ないなら、苦しいことが決まりなら、いつまでも悩み続ければいい。心の正体、どこも切りとれない。切りとれないのだから、書けない。行き止まりでも、一文字打てば、それが日記の痕跡になる。長い、長い、幻。

バスの行き先

友達のＮさんと小さなコミュニティパスに乗る。２０分かけて大江戸線のＨ駅に着いた。バスを使えば、買い物が楽だよ、とＮさんが教えてくれた通り、ビルが建ち並んで、日用雑貨の買い物に適した店舗が一箇所に集まっていて、周囲を見回して胸がときめいた。女性同士で洋服を手にとっては見てしまう。Ｎさんのおかげで生活圏がまた広がった。
日常に答えは何もない。同じ心のまま今年も暮れていく。

十万億土

砂漠に似ているけど、下は、黄土色の土だった。緑の、かたい線みたいな草が生えていたけど、ほとんどは土と石だった。

面談

数着しかない真面目な服を着る。今日は個人面談の日で、先生は、心配ないです、を繰り返した。娘は楽しく過ごしていたようだ。自分のことでかまけている私だが、色んな人に助けてもらっている。

同じ

同じ質の夜に苦しむ。ここには、以前もきた。これからも来る。時間の輪郭と世界は何の音もしない。同じということ。ここにしか私の本当がない。