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人間になればよかった...
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バレエを習いにI駅へ。奇妙な天気で、雨が降ったり晴れたりを幾度も繰り返すので、傘を広げたり畳んだりして歩く。調子の悪い日も寝ていない日も、踊りに行くとやっぱり元気が出る。出来ないことだらけの世界で、少しずつの進歩が実感されるからだ。小柄なS先生の指導にあわせて身体を動かしていると、言葉に言えない気持でいっぱいになる。自分の力以上のことは出来ないのだ。物事を良くするには、時間がかかる。
帰り道、八重桜なのか名前は判らなかったが、花片が風のたびに舞い、皆、頭の上に花片を一枚、二枚乗せて歩いている。駅前には交番があり、パトカーの上にもピンク色が山盛りになっていたのが、なんだかおかしかった。
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卵、たてに転がる。テーブルから落ちた。タ行ばかりの文だ。
こころ。逆回転時計。今度はカ行ばかり。
否定ばかりだ。どうした。肯定しようよ。
心にあまにがい水が溜まる。
お母さん友達のNさんが家を訪ねてくれる。昨日焼いたくるみのケーキを出すと、彼女はとても喜んでくれた。久しぶりにのんびりした気持で時間を過ごす。
夕刻にテレビをつけると、山口県光市母子殺害事件の死刑判決が流れている。明るい綺麗な新緑の風景の中で、裁判の映像を見る。遺族の方は、心を決めてカメラに向けて話していた。自問自答を一人の夜にどれだけ重ねてこられたのだろうかと思い、言葉にいえないほど気の毒に思う。
死刑は、話が早い、という利点に尽きると思う。悪夢に早くピリオドを打つ装置である以上、社会の忍耐力の問題であると思う。
朝、H町駅の親しい友人から緊急コール。いつもの喫茶店ではなく、彼女の自宅へ直行した。洞窟のような湿った闇の感覚が全身に蘇ってきて、確かにこれはピンチだったなと思う。彼女とゆっくり話をして、瞳の色が落ち着いてきたのを見る。部屋の空気は単なる部屋の空気になり、心配事は小さく縮んでいく。私の身体から体温が発せられ、それに呼応して、彼女が私を感じ取っている。彼女の目は何かを考えているが、当然、こちらからは知り得ないものだ。
帰り道、長すぎるエスカレーターを延々と下りながら、私、彼女、私、彼女、と思う。何処に着くかは判らないが、確かにお互い共同作業で、今なにかを変えている最中にいる。
自分の失敗で、娘に可哀想な事をした。不特定多数の善い人も悪い人もいる中で、私は油断してしまったのだ。もう決して娘をつらい目には遭わせないと誓う。東京には様々な人が住んでいるのだから。
胸苦しさがとれなかった。色々なことが、バラバラの情報がどっと頭から降ってくる。自宅に戻って、明日暮らす為の準備をしながら、自分に腹が立ってきた。娘を傷つけた相手はどこにいたのだろう。後悔というのは、どれだけしても無駄なのだ。痛みで現実と折り合いをつけようとする心の動きに他ならない。
親として、もう失敗しないように。毎日試されているんだ。
16分後には、どう揺すっても起きない娘を前に頭を抱える羽目になり、現実はやはり思い通りにならない荒馬、書いてしまった日記と現実を擦り合わせようとしたが、結局は茨城に出発できなくて、東京でまぬけな気持で一晩を過ごした。
今日は早起きして出発し、お昼に茨城に着く。義母は私達の到着を待ちかねて、足をひきずりながら駅まで迎えに来てくれた。聞くと昨晩は立ち木が線路に倒れる事故が起きて、復旧作業に数時間かかったとのこと。もし無理に娘をひきずって上野駅に来ていたら、途中で立ち往生したに違いない。だから、昨日はあれで良かったのだ。悪いことだと思っていた出来事が、実は幸運だったと知ると不思議な気がする。
明日はもう東京にUターン。リズムが狂って四苦八苦。半分眠ったまま荒馬の背に乗って、あっちに行ったり、こっちに行ったりだ。
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