忍者ブログ
人間になればよかった...
[79] [80] [81] [82] [83] [84] [85] [86] [87] [88] [89]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

朝早く電話があってH町の友人だった。ストレッチ教室に行った後、電車で指定されたS駅へ向かう。大勢のスーツ姿の人達が交差点を渡っていく。昼12時ちょうどの時計を見上げる。
喫茶店の奥で人目を避けるようにして彼女が座っていた。聞いた相談事は鉛のように、ゆっくりと胃の底へ沈んでいった。悪い知らせだなと思う。確かに重たい、鉛のよう、自分はこれを今日は背負って帰るよ。どうせ相談なんか理屈じゃない。皆、やることなすこと支離滅裂だ。どこにつながるか、判らないんだ。
PR
夕食を作っていたら、貧血にでもなっているのか、何度となく目眩がする。ホラーの場面を空想するいいチャンスだと思ってはみたものの、意志が疲労して続かなかった。家事をいつもの半分に減らし、茶碗だけ洗った。無理をせずに今夜は早めに休むことにした。
茨城は東京と時間が違う。建物に邪魔されない空が見える。あとは雲ばかり、見ていると静かな気持になる。義母と畑仕事をして、今日はオクラとさつまいもを植えた。草刈りはもう刈る場所がない程、大半の場所を奇麗に刈り終える事が出来た。この土地にいて、いろんなことを味わっている。自分も結構人の役に立っている。まだ出来ることが残っている。
ホラーの仕事は、きっと潜水技術と同じで、あまり深く潜ったら失神して浮上できなくなってしまうだろう。危険なものを軽く見積もるのは止めよう。少なくても自分には易しい事ではない。家族に苛立ちをぶつけず、日常生活への信頼を維持したまま、最悪の空想を重ねることが出来るだろうか。考えるほど、自信がない。
相棒と約束して、ホラーの話をひとつ作ることに挑戦することになった。ホラーは心の安全装置をひとつずつ外していく作業のように思われて、今の自分が取り組んでいいのか自信がない。普通の仕事以上に不安を感じる。間違えると悪趣味やグロ、反社会的な欲望のゴミ捨て場みたいな作品になってしまうに違いない。払う代償は考える以上に大きいだろう。誰にでも出来る仕事とは思われない。
今日はS先生にバレエを習う。先週の反省を生かして、あとでどうなってもいいから、身体中の力を全部使う気持でやってみる。筋力が足りないので、息が震え、余裕もなくなって、力を抜いている時より一層見苦しい。それでもS先生は、普段よりずっと細かく、丁寧に教えてくださる。これでいいみたいだ、易々と動かす事など、もう二度と目指さない事にしよう。
家に帰ってから腰を二つに曲げると、背骨の間を冷たい水が通るような感覚が起こる。怪我とは違うようだけど、大事をとって布団で休んだ。身体をもっとコントロール出来るようになれば、どんなに楽しいことだろう。
B先生のストレッチ教室へ行く。身体の調子が変だなと思う。意志がくにゃっと折れてしまう感じだ。楽しんで、とか、気持ちよく、とかの言葉にのめり込むことが出来ない。昨日H町の親しい友人と行った病院のロビーと、この明るい稽古場を比較している。長く一緒にいたせいか、彼女に少し似た。B先生は帰り際に、私を呼び止めて、大きな段ボールの中から南瓜とじゃがいもを取り出して、頑張れよーと気軽な調子で渡してくれた。シューズやタオルと一緒に野菜の入った鞄を肩にかけて歩くと、重みがありがたさを身体に伝えてくれる気がする。駄目な日は駄目なりに。
カレンダー
01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28
最新記事
(02/27)
(02/26)
(02/25)
(02/24)
(02/23)
(02/22)
プロフィール
HN:
北海のあざらし
HP:
性別:
女性
ブログ内検索
カウンター
携帯用
アクセス解析
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright © 三本指日記 All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]