自分も焦るな

一日中、軽い頭痛で、頭をぽんぽんと叩いて過ごした。寝不足気味だったので、少しバランスを崩したのかも知れない。今夜は日記を粘らずに、早めに休むことにした。

のろのろ

朝、Ｈ町駅の友人から電話をもらう。今日は短く１時間くらい会って話をした。彼女の様子に食欲が少し戻って、頑張ろうかという兆しが現れる。いつのまにか良くなっていた、という位、緩慢な付き合いで行こうと思う。要領の悪さと、諦めの悪さで、こうやって延々とやっていけば、運命の方が舌打ちして、根負けしてくれるかも知れない。

Ｄちゃん

東京の自宅に戻ってメールチェックすると、高校の後輩Ｄちゃんが亡くなったというメールが届いていた。一昨日だったらしい。久しく思い出さなかった顔だちや輪郭をなぞるようにして、浮かびだすと、猫のような細い目で笑っている顔ばかりだ。内気な人で、いつもはにかんでいた。私は彼女のことをよく知っていたとは言えない。彼女の声は少し低くて、独特の抑揚だった。私のことを、ごえさん、と呼んでくれた。どうしてなんだよ。彼女の苦しみがもうありませんように。

ピアノを弾く女性

哀れな夢から醒めて茨城。修行が足りなかった。今日は天気予報に雨マークが含まれていたから、午前中のうちに草刈り仕事を済ませた。義母と娘は畑にホースで派手に水を撒いている。しぶきが虹のようで、遠くから見ていたら奇麗だった。
午後に、３人で近所にある巨大ショッピングモールへ出かける。あてもなく歩く。買うものは町のスーパーでも買えるものだけど、広い場所で商品をあれこれと批評するのが目的のようなものだ。テレビ売り場の画質を見比べて、こっちが奇麗だなどと言い合うのも、テレビを買う予定がないのだから意味はないのだが、毎回やっている。
帰り際、出入口の近くでグランドピアノの生演奏をやっていた。一旦外まで出たのに、娘がどうしても今のを聞きたいと言う。つられて眺めると、ほんとうに美しい音で無名の女性がピアノを弾いていた。曲の合間に拍手が起り、その女性は誰にでも判る曲を、気持を込めて弾いていた。この人の仲間になれたら、こんな共同体の末に属したい、と強く願う。帰りに運転する車、細かい雨が降る。

実体

優しいものは、危なっかしいのだ。やっぱり迎えなくてはならない苦しみは依然としてあるのだ。苦しみの実体の方は確かにあるのだ。優しさの実体は、結局ないのだ。

everyday

友達のＴさんと久し振りに会った。Ｓ先生とバレエの稽古をした。美容院で髪を切った。夜に書こうと思った出来事が三つ以上になると、頭がショートする。煙出た。もう終わったことはいいじゃないか、という、変にさっぱりした男らしい気持になる。失敗も沢山あったけれど、終わってしまったよ。
髪の毛は美容院に置いてきた。Ｔさんの家にはアイスクリームを置いてきた。バレエの教室には靴音だけを。きっとあの場所、今は深夜で電気も消えて、誰もいないことだろう。