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人間になればよかった...
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東京での日曜日。『豆しば』のクリスマスイベントに娘を連れて行った。豆ではなく犬でもない謎の生き物、という電通のキャラクターで、娘は一年以上好きで集めている。始めはさっぱり良さが判らなかったけれど(今もだ)、見かけるたびに嬉しがるものだから、親まで協力するようになってしまった。会場に着いてみると、夢の国ディズニーなんかでもそう思うけれど、僅かな小遣いでは、もう何も買えない額がついている。来る前には上限はいくらで、予算内で買うんだよと言い聞かせていたけれど、財布に入っていた今月の食費の残りを渡してやるしかなかった。私が子供の頃の感覚が通じない、と色々な場面で思うのだけど、それに対してどうしたらいいのか、判らないまま、子供への愛が金に化けていく。
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娘の小学校で3年に一度の音楽会。作品展、演劇、音楽会が毎年交代で行われるシステムで、都内の小学校ではよくあるやり方だそうだ。体育館で、リコーダーやピアニカの演奏を聴いていると、走り回る小さな子や、咳払いなどでたびたび集中が途切れた。もうちょっと静かにしてくれんかな、と思う。保護者の良心を頼りに集まることは、難しい時代が来るかも知れない。単にここが公立だからという理由かも知れない。一度の子育てで、小学校事情に詳しくない自分にはよくわからない。
音楽会といっても、水をうったような静けさ、という訳にはいかず、子供たちもあまり緊張した様子がない発表風景だったのは寂しいけれど、それでも演奏自体は、どの学年も良かったし、聴いていて感動した。子供達がどんなに生意気になったとしても、感受性や声の透明さは大人の比ではない。音楽は素晴らしかった。
二つ隣りの町にある100に行ってみた。こちらの店はかなり狭く、品数も少なかった。レジの人はそっけなく、にこりともしない。だけど、いつもの見慣れた商品のせいか、何を見ても兄弟と会うような親しみを感じる。100でしか買えない商品ばかりを慎重に選んでカゴに入れた。乾麺やめんつゆ、冷凍品など、どれも100円で買うには不安な気のするものばかりだ。やはり全商品、一度食べてみるか、使ってみるかしないと、わからないなと思う。自分の働く店で買うのが照れくさい商品も、こっちのローソンで買ってみることにしよう。
家に帰って、5品、おそるおそる調理する。食べてみたら、値段の割には味もよくて、妙に感心した。
希望の方にかけよって、明るく健康に生きていきたい。この仕事が済んだら、絶対にそんな風に毎日を暮らそう。テレビを見ていたら、昔の飼い犬のあだ討ちをしたいという理由で、元厚生次官の人達を包丁で刺した事件の被告が映っていた。勘違いして他の省の人を殺したそうで、何から何まで不可解だ。何故この人の心境が正義感とすり替えられているのか、目を見ているとくらくらする。
デフレが始まっているそうで、買物に出かけても安売りの表示を見かけることが多くなった。レジで合算された金額を聞いても、確かに値が下がっている。小さい店が無理矢理、手書きの札で値下げしているのを見ると、大丈夫かなあ、と気が暗くなる。応援というのも余計なお世話だけど。なるべく気になる弱小店を買物に使うことだろう。
書き物の仕事に、まったく入れないまま二日経過した。主婦の顔をしている。依頼されたのは心霊系のホラーで、本気で怖い気持になって考えないと、他の題材と違って書き出すことさえ出来ない。まだまだ全然、11月の空のままだ。
区から通知をもらった胃がん検査を受けに行く。半日の絶食のあとに地図を持って会場へ向かうと、寒空の下を空腹で歩くのが、せつなく感じた。最近はお金がないけれど、飢えの心配がないだけでありがたいと、迷子になりながら考えた。昭和っぽい古い建物の前に奇妙なバスが停まっていて、胃を写真撮影する検査をその中で受けた。
紙で出来た服に着替えて、お約束のバリウム150㏄と発泡剤を飲んだ。これがまずいと噂のバリウムかと変に納得した。看護婦さんが、はじめての方ですね、若いから大丈夫よ、と優しく言った。顔をあげると、年配の女性が鉄製のベッドに寝かされて、機械ごとぐるぐる回転していた。ひどく苦しげだった。年配の人はきついだろうと思った。自分の番が来て、ベッドが縦横無尽に動き出した。X線で透明になった胃の中をむらなく回っている白い液体が想像された。久しぶりに心が消えて、体がある、という実感がした。指示される通りに3回転したり、息を止めたりしている内に、だんだん気が遠くなるのを感じた。
帰り道、バリウムで膨れた胃をさすりながら歩いていると、道路工事をやっていて、水道管の修理中らしかった。錆びた管が縦横に張り巡らされていて、男性がさかんに赤土を運び出していた。
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