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人間になればよかった...
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N区小学校音楽祭の日。大勢のお客さんに混じって2階席の隅で子供たちの歌を聴いた。どの小学校も一生懸命歌っていて、きれいな、やさしい世界だった。
夢の歌や、気球の歌、自転車の歌。
会場の裏では、天使たちが、そんじょそこらの小学生に戻って、それぞれの保護者に引き取られて帰って行った。長い長い行列が、駅まで続いていた。
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書けなくても、どうも違う、これは本当じゃないな、と感じることなら出来る。そのセンサーの方が、よほど不思議で、わからない。違うというなら、何が違うのか、自分の方はわかっていない。センサーはしきりと、違うよ、違うよという。
バイト先では掃除をする時間が増えた。店外、内部の床、モップかけ、ガラス拭き、食品棚拭き、レンジ掃除、レジ周り掃除。と基本コースをまわって、たまにオプション掃除。なんか掃除量が多いな、と思っていたら、あてにされているようで、一週間に一度、あざらしさんが来た時しか出来ない掃除もある、と聞かされた。それなら、プライドなんか気にせず、修行僧のように正確にやろうと決めた。
今日は疲れていて、レジ打ちがしんどかったので、焼き芋に、一郎、次郎、三郎、と名前を付けた。三郎と一郎は、同時に売れた。次郎は容姿が悪くて小柄だったので、お客さんは皆素通りしていった。
茨城から東京へ。夕方に支度を調えて、数着しかない真面目な服に着替えた。恩師を囲む忘年会に参加するため、電車を乗り継いで、旅を重ねた。もう何年も行っていなかったので、パソコンで調べた地図も役に立たなかった。同期のMくんに拾って貰って、なんとか小さな宴会場に着いた。皆さんは沢山集まっていて、ざわめきでいっぱいだった。恩師に、きちんと脚本を続けている姿を見て貰いたかったのだが、ただのへんてこな女になって、肝心の字はもう書けないし、この先何をして暮らせばいいのかな、と、無性に悲しかった。一つの目標だった人も、もう遠すぎて、目標と呼ばせて貰うこともかなわなくなっていた。恩師のぽやぽやとした白髪頭を、遠巻きに眺めている3時間だった。
土曜日、茨城。朝起きたら、景色一面が霜で真っ白だった。凍りつくような家内の廊下を渡って、居間のこたつの部屋を訪れると、義母が肩までこたつに潜ってテレビを観ていた。地球温暖化対策について話し合う国際会議の生中継が流れていた。私もこたつに潜って、テレビ画面を見るともなしに見た。どこの国にも譲れない事情があるらしかった。
義母は温かいお茶を私の湯のみに注いでくれて、「10年も経てば、今とは全然変わっちまうわ。時代の流れには誰も勝てめえよ。」と言った。私はそうですね、と2回頷いて、湯のみに口をつけた。気温が温かい日には、温暖化のせいだねと言い、酷く寒い日には、温暖化のせいで気候が狂ってるね、と言い合うのが、近年の私達二人の挨拶だった。
夕方、相棒と郵便局に出かけて白紙の年賀状を買った。寒波の厳しい日で、ポケットに手をつっこんで震えながら歩いた。一歩も先に進めない代り、一歩も立ち止まる事の出来ない毎日を、砂をつかむようにして、日記に書き記している。急がないと、いけないのだし、もっとゆっくり、いかないと間違える。どこにいても、砂は砂であることを止めてはくれない。
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