忍者ブログ
人間になればよかった...
[63] [64] [65] [66] [67] [68] [69] [70] [71] [72] [73]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

焦っても仕方ないとはいえ、リラックスしても原稿が書けない。約束の期日が動く訳ではない。ヒントはないかなあ、と本棚の本を幾つか手にとって、関係ないのに読み出して時間をロスする。また半日過ぎた。
H町駅の親しい友人から電話があった。何も無かったように平然と喋る友人の声に、とにかく身体が無事らしいと判ったので、安堵なのか何か判らないが、この人生きてるなあ、と思った。ちょっと聞いてもいいかな、この前の件どうなった、と聞いたら、大丈夫、なんとか危機は越えたの、と小さい声で返事がかえってきた。いつも危機につぐ危機の報告で、危機には慣れっこだったけれど、今回被った心労は相当だった。話しながら胃が悲鳴をあげ始めた。今度こんな目に遭った時は身がもたない。胃が泣いている。
明日会う約束をして電話を切る。仕事やろうと思ったら、すごく痛くなってきた。
PR
茨城の最も良いところの一つ、秋の風景。稲の穂、実りに実り、見知らぬ人の田圃だけど一房手にとってみたくなる。雀の大群、飛んでいく。米を食べに来たのだろう。案山子は役に立っていない模様。
日曜の午後、また東京に戻る為、茨城邸をあとにする。書き物の仕事は予定の半分も進んでいない。半分どころか、一行も進まない。全身を弛緩させる練習をした。焦っても仕方のないことで、ご機嫌よく眠るか笑ってやるか、それが最上だけど、性格上それが出来ないから、頭の中の電球を消して、しんと真暗にするとうまく力が抜ける。思念はしつこくて、幾ら消しても弱々しい電球がつく。電車が自宅最寄りの駅に着いた頃には、短い時間で随分と肩こりがとれて、すっと楽になっていた。
頭の中で繰り返される架空の会話、考えつく限りの会話のバリエーションがなくなって、現実にかえる。H町駅の友人は、あれから連絡がない。どのような事態も起りうるけれど、自分が暮していくには、他の態度はない。
昨夜から茨城。二週間ぶりの庭はすっかり雑草畑に戻っていて、膝の悪い義母が困り果てていた。得意の草刈り機で、草たちを一網打尽にした。夜、物置部屋で生首を見ながら煙草6本吸う。どうにかしていこう。書き仕事が進まないけれど、楽しい話を、一行でも二行でも進めよう。
相棒が何か言いたそうにしている。一緒に遠出して、東京見物の大本命A駅の雷門周辺を仕事で見に行った。頼まれた書き物の舞台となる場所、幾つかの路地を歩き回って雰囲気を確かめる。空を見上げると、街路樹に手洗いした洗濯物がぶら下がっている。持ち主と見られる男性がベンチに寝転んで煙草を吸っていた。この人の為に空があるみたいだ。
原稿は全然進んでいないけれど、なんとか糸口を見つけなければいけない。
午前中バレエの稽古をして、午後は娘の友達とお母さんが遊びにくる。せがまれて夜ご飯を一緒に食べることになり、別れたのは深夜になってからだった。泥のように眠ろう。一人でじっとしているより、忙しくて過ぎた今日、よかったのかも知れない。
自分はこんな悲しい事になるのが厭だったから、知恵をしぼった。知恵をしぼったけれど、結果、見捨てる判断に繋がる道を選んだ。人を見限る、放っておくというのは、なんとも厭なものだ。どんな綺麗な言葉で繕っても、私は彼女を見限った事実に変わりはない。毎月彼女の回復に一喜一憂し、ただ隣で相談を聞く事が、支援に繋がると無邪気に信じていた。それは支援ではなく、単なるコーヒータイムであり、解決策を引き延ばしていただけに過ぎない。単に問題から目を背けるために、私達は将来の希望を語っていたのだろうか。
カレンダー
01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28
最新記事
(02/27)
(02/26)
(02/25)
(02/24)
(02/23)
(02/22)
プロフィール
HN:
北海のあざらし
HP:
性別:
女性
ブログ内検索
カウンター
携帯用
アクセス解析
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright © 三本指日記 All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]