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人間になればよかった...
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原稿を進めている。指を動かし続けていれば、やはり少しずつ、何かが進んでいるのだろう。突然輪郭がくっきりとして、書き仕事が楽になった。マラソンのハイ状態に突入。あとはひたすら止めない、続ける、惰性でもいいから前へ。
日記こそつけているが、日付が変わった気がしていない。弱音厳禁。でもお腹痛い。胃が痛いなあ。これが終わったら、もう絶対に遊んで、遊びまくって、お金をばーっと使おう。ばーっとだ。そう、3000円くらいは。
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目の充血が治った。まだ少し痛むけれど、これなら仕事も出来る。眼科……は、ためらわれたので、一日中眼鏡をかけて過ごした。目はなんとなく恐い器官だなあと思う。
そういえば、私の祖母は片方の目が義眼だった。糖尿病を悪化させて目を失った気の毒な経緯だったが、手術の時の話を、布団で添い寝してもらいながら聞いたのが忘れられない。お医者さんが二人ががりで、鋏で、ばちんと目の両端を切るのだそうだ。祖母はその音を口で、ばちんと真似して言った。そして、義眼のいつも必ず正面を向いている目と、きちんと動く目の両方を私に向けて、寂しげに微笑んだ。
義眼は外すことも出来たそうだけど、祖母はそんな風な場面を見せたことはなかった。見てしまったら私はきっと物凄く怖がったと思う。孤独な人だったけど、私はおとなしい祖母が大好きだった。祖母は親に棄てられた子で、苦労だけで一生涯を終えてしまったような人だったと、大人になってから聞いた。ばちんの目は、きっと悲しいことばかり見てきた目だったと思う。
本来の〆切日は今日で、朝6時まで起きてタイプを打っていた。原稿はまだ完成しない。周囲が明るくなると頭が動かなくなった。娘に朝ご飯を食べさせて学校へ送り出した後、2時間ほど仮眠をとってE駅の喫茶店に向かった。役員の打ち合わせ兼ランチ会の約束があって、まだ切り替わらない頭で電車に揺られていると、窓外の東京は再びの雪景色で、昨日降った雪がまだ大分残っている。日ざしは明るく、空は薄青かった。東京中の公園で何百、何千個の雪だるまが作られたのだろうか。大人が作ったと思われる手の込んだ雪だるまが、幾つも転がっているのを見かけた。
夕方仮眠をとっていたら、蜂に刺されたような痛みで目が覚める。片目を押さえてたまらず鏡を見ると、涙がえんえんと溢れ、右目が充血している。コンタクトを一昼夜つけていたせいで痛めてしまったらしい。パソコンに向かうと視力が定まらずに難儀した。これは大失敗。明日眼科に行くことにする。
今夜も書き仕事の続きをする。もっと日頃から勉強しておけば良かった、といつも同じ頃に同じ後悔をする。限界はまだ先だ。頑張ろう。駄目でも工夫をして続けるしかないのだし。
嘘の人達が好きになってくる。あわせて自分の無能が浮き彫りになっていく。自分が他人を見る目がどんなに甘いか、どんなに甘い夢を託しているのかが、作品で否応無しに判るのだ。かつらを被った自分自身が出てきて、熱い口調で親父に化けたり、女の子に化けたりしているのは、たまらない。だから、普段から凍りつくような他人の他の風を、よく見てお腹に入れておかなくてはと、いつも後悔するのだった。
果てしなく続く空想だ。早く良い形で終わりたいな。
生活に、雲が晴れるように解答が浮かぶ瞬間は、ほんの一瞬だ。
今夜は茨城で仕事。散らかしたような物語の、続きの開始をする。失われたら一回こっきりの「形」が眠っている。大好きでやっている仕事なのだから、精一杯やって、無事に終れたら、もうそれだけで良しだ。
何かがおかしいとサインが出て、書き物の手が止まってしまう。指を動かしたいのは山々だけど、判るまでは結局無駄骨になるので考えてみるしかない。手が停まる原因は手の持ち主である自分のせいなのだから、自分の我を修正せざるを得なくなる。何処に行くか判らない成り行きの話だけが正解だ。電車でも車でも乗っていて判らないものは不安になる。判らないものに石炭をくべて機関車のようにエンジンだけを真っ赤におこして進む。それが理想。
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