大晦日に気絶したらしいおぬまさんの安否が不明のまま、さらに一昼夜過ぎた。幾度連絡をしても返信が無い。窓の外を見たら黒い鴉が枝に止まっている。東京の自宅で転がって動けないのではと思いはじめて、急に心配が現実味を帯びてきた。帰宅して冷たくなった父を見た時の、娘の衝撃はいかばかりか。八歳の彼女には耐えられまい。その時は彼女の目を素早くふさがないと……などと思案していたら、今朝メールが届いていた。『身体はなんともないので心配なく。』電報文のように短いが、紛れもない無事の知らせだ。しばらく眺めたあと、静かに携帯の蓋を閉じた。
今日は正月三日目で、世間はほぼ通常通りの動きに戻っていた。いつまでも浮かれてはいられないということで、義母と駐車場の草取り仕事などをした。身体を動かしていると、正月が今日で終わって良かったという思いが込み上げた。草をむしった後も晴天だったので、家の周りを十五周した。たぶんおせち料理の栄養が、ちょうど身体を駆け巡っているのだろう。
今日は正月三日目で、世間はほぼ通常通りの動きに戻っていた。いつまでも浮かれてはいられないということで、義母と駐車場の草取り仕事などをした。身体を動かしていると、正月が今日で終わって良かったという思いが込み上げた。草をむしった後も晴天だったので、家の周りを十五周した。たぶんおせち料理の栄養が、ちょうど身体を駆け巡っているのだろう。
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