炎天下、容赦なし。すべてを枯らしていくような熱。
身体の内側にまだ冷気が残っている。30度を越える暑さでもほとんど汗が出ない。年齢を重ねるごとに、環境に順応するスピードが遅くなっていくようだ。数日後に疲労に追いつかれるのだろう。
今日はお盆。紫の毛がふさふさした掃除用具で仏壇を掃除し、提灯を組み立てて一日を過ごす。提灯は手順を間違えると、なかなか完成しない。箱から出したり戻したり、組み立ててはバラして、一人あれやこれやと悩む。
こういう数々の季節の儀式を、私は完全にマスターしていない。次世代に繋いでいく事は出来ないかも知れない。長い連鎖だったろうに、最後の世代になるのは厭だなと、ふと思う。
夕方、紙でできた手持ちの提灯を持って外に出る。提灯に火をつけて、家族全員で行列を作り、門の外へぞろぞろ歩いていく。この火を目印に、御先祖様が各自の家にお戻りになるのだそうだ。門まで来たら、提灯を持ったままUターンして、そのあと家の仏壇にお線香をあげて、おしまい。私の知らなかった習慣である。
茨城の歴史はたいへん古いから、せいぜい120年位しかない北海道の歴史から比べると、随分と重みに差があると思う。少しずつでも覚えていくしかないとは思うが、何人になりたいのだろう。故郷を身体から追い出したいのか。この先、何を目印にして進んだらいいのだろうか。
身体の内側にまだ冷気が残っている。30度を越える暑さでもほとんど汗が出ない。年齢を重ねるごとに、環境に順応するスピードが遅くなっていくようだ。数日後に疲労に追いつかれるのだろう。
今日はお盆。紫の毛がふさふさした掃除用具で仏壇を掃除し、提灯を組み立てて一日を過ごす。提灯は手順を間違えると、なかなか完成しない。箱から出したり戻したり、組み立ててはバラして、一人あれやこれやと悩む。
こういう数々の季節の儀式を、私は完全にマスターしていない。次世代に繋いでいく事は出来ないかも知れない。長い連鎖だったろうに、最後の世代になるのは厭だなと、ふと思う。
夕方、紙でできた手持ちの提灯を持って外に出る。提灯に火をつけて、家族全員で行列を作り、門の外へぞろぞろ歩いていく。この火を目印に、御先祖様が各自の家にお戻りになるのだそうだ。門まで来たら、提灯を持ったままUターンして、そのあと家の仏壇にお線香をあげて、おしまい。私の知らなかった習慣である。
茨城の歴史はたいへん古いから、せいぜい120年位しかない北海道の歴史から比べると、随分と重みに差があると思う。少しずつでも覚えていくしかないとは思うが、何人になりたいのだろう。故郷を身体から追い出したいのか。この先、何を目印にして進んだらいいのだろうか。
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