昼過ぎに東京に戻る。山の手線の座席で半ば眠っていると、隣の人達の会話が耳に飛び込んでくる。「ねえ、犬と猫どっち好き?」「オレ猫大嫌い、気持悪、犬はいいけど。猫キモイからやだ」「なんでー。猫可愛いよ」……なんだか聞いていてぼんやりしてくる。行きの特急電車の時は、隣の座席の人達が、独りでファミレスに入るかという話題を適当に話していた。「お前、独りでファミレスでめし食える?」「絶対入んない、やだもん」「なんで」「やだから」「えー。俺入れるよ」……。何が似ているか判らないが、すごく似ていた。行きと帰りに聞いたのは、時空と人は違えど、対の会話だったのだろうか。
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