茨城にて庭仕事をする一日。庭の草は元の通りに伸びて、元気よく風に揺られている。やはり情けは無用らしい。草は人間の意思よりずっと強い。
うだるような蒸し暑さ。台風は青空を掃除して行ってしまった。畑を点検すると駄目になった作物が幾つもある。死んでいった様々な生き物も目につく。育ちすぎたバッタに、乾いてしまったカタツムリ。何十匹も蟻が群がる仰向けの蜂は、ゆっくりと何処かに運ばれていく。
なにか寂しいけれど、あっけらかんとしている。蜂の無表情だ。人間の苦悶の表情とは随分違うものだと思う。
嬉しかった事もある。四年前に植えた柿の木に、20個近く実が生っているのに気がついた。次郎柿という名前でたいへん甘い柿だ。去年初めて9個の実をつけた時は大喜びだったのが、カラスにみな食べられてしまった。今年は網でもかけて、人間が食べられるようにしたいものだ。
家に入り、叔母さんのお葬式でお返しにいただいたお茶缶を箱から出して、娘と私とお母さんで、三人で仲良く飲んだ。
なにか、じりじりした胸の痛みを抑えて、一人でパソコンに向かう。窓外では鈴虫が鳴いている。今日の寂しさはどうしたことだろう。読むものがなくて、方丈記なんか読んだからだろうか。この世は無常みたいな気分。真黒い夜の窓を見ると、はりついて腹を動かしている蛙。
うだるような蒸し暑さ。台風は青空を掃除して行ってしまった。畑を点検すると駄目になった作物が幾つもある。死んでいった様々な生き物も目につく。育ちすぎたバッタに、乾いてしまったカタツムリ。何十匹も蟻が群がる仰向けの蜂は、ゆっくりと何処かに運ばれていく。
なにか寂しいけれど、あっけらかんとしている。蜂の無表情だ。人間の苦悶の表情とは随分違うものだと思う。
嬉しかった事もある。四年前に植えた柿の木に、20個近く実が生っているのに気がついた。次郎柿という名前でたいへん甘い柿だ。去年初めて9個の実をつけた時は大喜びだったのが、カラスにみな食べられてしまった。今年は網でもかけて、人間が食べられるようにしたいものだ。
家に入り、叔母さんのお葬式でお返しにいただいたお茶缶を箱から出して、娘と私とお母さんで、三人で仲良く飲んだ。
なにか、じりじりした胸の痛みを抑えて、一人でパソコンに向かう。窓外では鈴虫が鳴いている。今日の寂しさはどうしたことだろう。読むものがなくて、方丈記なんか読んだからだろうか。この世は無常みたいな気分。真黒い夜の窓を見ると、はりついて腹を動かしている蛙。
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