景気よく春がやってきた。茨城の広大な土地の上を砂塵が西部劇のように舞っている。毎週利用する上野行きの特急電車は強風の為にストップして、動かない車内に2時間近く中に閉じこめられた。人間は景気悪いなあと座席に娘と坐っていると、砂塵を吸い込んだせいか鼻に違和感を感じる。去年初めて花粉症を発症してから、私の鼻にも花粉センサーが誕生したらしい。これからは毎年なるんだな、と思う。花粉のいたたまれない痒み、生活全般への不便さは実際馬鹿に出来ない。スギが何の為に人間に復讐しているのか判らないが、大好きだった春を、これからは毎年嘆き節で過ごさなくてはいけなくなったかと思うと、残念でならない。
車内販売のワゴン車を押すお姉さんに声をかけて、非常な贅沢と思いつつお菓子を買った。今日はよく売れるせいか、お姉さんの表情も明るい。200円で買ったお菓子を娘と分けて食べていると、窓の外は砂埃の渦巻で、電車が動いている時みたいに揺れた。
車内販売のワゴン車を押すお姉さんに声をかけて、非常な贅沢と思いつつお菓子を買った。今日はよく売れるせいか、お姉さんの表情も明るい。200円で買ったお菓子を娘と分けて食べていると、窓の外は砂埃の渦巻で、電車が動いている時みたいに揺れた。
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