気力の出ない周期がある。半歩上だけを見て過ごした。「ほんのちょっとの困難」が「最大の困難」よりも要注意の相手だな、とふと思う。「最大の困難」は実はまだ出会っていないのだし、この先だって対決はごく稀な機会に限られる。(もちろん会った時には一巻の終りだろうけれど。)「ほんのちょっとの困難」が、四六時中現れては、様々な痛手を残していく。この敵ほど人の弱さを巧みについてくる相手はいない。もっともらしい言い訳や、自己正当化、他人への責任転嫁を思いつかせる相手はいない。「ほんのちょっとの困難」を順次倒していくと、目の前で具体的に闘える相手としての、大トリである「最大の困難」が現れる。そう思って、そう屁理屈をこねて、我が身を励まして、ほんのちょっと困難だった日常の様々な雑事を、一掃することが出来た。
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