夕方、小学校へ向かう。保護者が行う安全パトロールに参加する。知らないお母さん方と校門で待ち合わせて、蛍光色のチョッキを着て、一時間ほど街のあちこちを歩き回った。防犯ブザーを持って、何か危険なことはないかと見て回る仕事なのだけど、子供など何処に行っても遊んでいない。公園で遊ぶのも低学年だけよ、うちの子は公園で遊んでもつまんないって言うのよ、と隣のお母さんが言う。ほんとうに公園にもいない。道路工事の大人だけが働いていた。
誰も守る必要のなかったパトロールは無事終わり、家に帰って、何か気の抜けたような後味だけが、ぽっかりと残った。
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