家族三人で、コミュニティバスに乗って隣駅のH町へ。沢山の家族連れが、平行に並ぶ街路樹の道を歩いている。なにか、ひとつずつの家族が薄膜に包まれているよう。
相棒の仕事に使う外出着を買いに来た筈なのに、目的はいつの間にか店の散策にすり替わってしまい、買うあてのなかったスカートなどを夢中で試着している自分が情けない。相棒は、じっと耐えている。
雑貨屋で細々とした髪飾りや、消しゴムを選んでいる9歳の娘は、似たような背丈の子供たちに隠れて、カメレオンのように店に同化している。今日は休日、沢山の沢山の家族連れ、見分けのつかない私たちだ。誰かが、わたしのことをお母さんと間違えて、裾をつかんだ。
相棒は店内の端で、修行僧のように立っていた。
相棒の仕事に使う外出着を買いに来た筈なのに、目的はいつの間にか店の散策にすり替わってしまい、買うあてのなかったスカートなどを夢中で試着している自分が情けない。相棒は、じっと耐えている。
雑貨屋で細々とした髪飾りや、消しゴムを選んでいる9歳の娘は、似たような背丈の子供たちに隠れて、カメレオンのように店に同化している。今日は休日、沢山の沢山の家族連れ、見分けのつかない私たちだ。誰かが、わたしのことをお母さんと間違えて、裾をつかんだ。
相棒は店内の端で、修行僧のように立っていた。
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