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人間になればよかった...
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翌朝まで深酒をした。友人の皆は真暗で寒そうな明け方に帰って行った。三時間後にバイト先へ向かわなくてはいけなくて、寝ないことにして、酒の残った体でシャワーに入り身支度を調えた。何度も洗面台に手をついて、ダメかな、と呟きながら、人生って楽しいな、という気持ちが沸いた。酒精のせいか、友人達のせいだったかは判らない。肉体の辛さは自業自得だった。
その後の事は覚えていない。釣り銭間違いと、店で倒れることの二つだけは厳禁と呟きながら自転車をこいでいた事と、店内のレジ前の菓子棚で、ビスケットの絵が描かれている積まれた菓子の箱の配列、その二つだけが鮮明に頭に残っている。多分、無事に終わったのだ。家では優しい家族と布団の眠りが待っていた。
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今日は、東京に戻って、夕方から自宅で飲み会があった。友達が13人、賑やかに鍋を囲み、お酒を飲んだ。今は夜明け前で、始発を待っている人達がまだ楽しそうに話している。夜だから、話題も変で、皆お互いに、普段は言い合わないようなことを、話している。
土曜日、茨城、夜。
N町の親しい友人からメール届く。『皆様へ』と題されたメールで、体調が悪いから杖生活に入る、という内容。例によって細部は説明されず、人に心配をかける為だけに書かれたような文章が短く並んでいた。慌てて返信して事情を聞こうという衝動が、何故か今回は起きない。彼女は他人を操作する術に長けているのだという気持までする。彼女の方から見れば、人に心配をかけたいどころか、その反対で心配をかけまいとして、そのように振る舞っているのだろう。私は彼女を本当に好きなのだろうか。友達というのは何をする人のことだろう。
朝に七草がゆを炊いた。昨日買った350円パックの七草には、たっぷり雑草が入っている。茨城だったらそこら辺で生えているのになあ、と、はこべを生で食べてみる。
一部を塩茹でして刻み、小さく切った餅をまぜた白がゆに浮かべると、何となく、形になって、美味しそうになった。日本の伝統、という言葉を思い浮かべてはいるのだが、北千島アイヌ人の末裔である自分は、あまり和人の習慣を愛すると、祖先の皆さんに悪いような気もするのだった。だからといって、こういう風に普段の暮らしの中に生かせる習慣を、知っている訳でもないのだった。血の元である祖母は、一切アイヌの思い出を口にせずに死んだし、私自身が、どのような人間でありたいか、中年のおばさんになった現在でも、さっぱり一線を結ばないのだった。
B先生のストレッチ教室がやっと開始日になり、自転車で嬉々として向かった。いつも利用する坂道も、春夏秋冬、季節によって表情が違う。上り坂を漕ぐ足の力がなくて、手で押して歩いていたら、以前同じ位置で見上げた空が、薄青い水のような光を一面に満たしている。この空を見ながら、過ぎた日を思い返したり、めそめそ泣いたり、にらみつけたり、実に色々なことをした。そんなことを思って見ても、今日の空は少しも秘密を明かさず、ここからあまりにも遠くに在るようで、見知らぬ人達のマンションの屋根も、一列に並んだ洗濯物の色も、綺麗なのだった。
正月は早々と過ぎて、もう通常の日に戻らないといけないのだけど、実感がないまま『5日』のカレンダーを眺める。一月は行(い)く、二月は逃(に)げる、三月は去(さ)る、という言葉があるそうだけど、本当にそうだと毎年思う。今年三月でこの日記も終了するつもりなので、それまで毎日こつこつ歩んでいきたい。そして、三月が来たら、また新しい事を始めるつもりだ。
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