義母と娘と三人で、日曜の儀式。大抵同じ時間に、同じホームの同じ立ち位置で、東京行きの特急電車を待つ私達は、到着する先頭車両の色を賭けることにしている。青、緑、黄、ピンクのどれかで毎週色が違う。娘が幼稚園の時に始めて、もう4、5年はやっているが、私達は法則を見つけだす事が出来ない。いやむしろ、見付かる事は望んでいない気がする、娘は真剣勝負だが、私達大人は真剣を装う。今日は寒く、皆で震えながら、電車の色を話し合う。音がして、やがて、昼間からライトをつけた巨大な電車が滑り込んでくる。今日は青で、義母が当てた。誰が当たっても、残った人でおめでとうを言う。
義母は4回連続で当てた事がある。その時義母は笑いながらうろたえてしまって、なんでだっぺ、こんなに当たってしまって、と言ったのだった。
義母は4回連続で当てた事がある。その時義母は笑いながらうろたえてしまって、なんでだっぺ、こんなに当たってしまって、と言ったのだった。
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