夕刻から、娘が病気の症状を表した。興奮した時に発生する頭痛のようでもあり、アイスノンで冷やすと気持よさそうにしている。彼女は今夜のクリスマスパーティーのチキンもケーキも食べなかった。
添い寝をしたら、苦しげな呼吸が直に聞こえる。手を握ると、心になるべく静かなものを意図的に思い浮かべた。森林。花畑。海岸。風の吹かない湖など。馬鹿げているようだけど、自分を安心させ、娘にそれが伝わるようにといつもそうする。娘はまるで体内にいた記憶が残っているかのように、私の不安に感応する。心配だ、愛している、という泣きたい気持を正直に思うより、大丈夫、絶対に治る、という気持で娘の手を握ると、娘はいつも強く握り返してくる。読み取るのだ、と自分は感じている。そして、それが成功したかどうか判らないままに、娘は眠りについてくれる。
添い寝をしたら、苦しげな呼吸が直に聞こえる。手を握ると、心になるべく静かなものを意図的に思い浮かべた。森林。花畑。海岸。風の吹かない湖など。馬鹿げているようだけど、自分を安心させ、娘にそれが伝わるようにといつもそうする。娘はまるで体内にいた記憶が残っているかのように、私の不安に感応する。心配だ、愛している、という泣きたい気持を正直に思うより、大丈夫、絶対に治る、という気持で娘の手を握ると、娘はいつも強く握り返してくる。読み取るのだ、と自分は感じている。そして、それが成功したかどうか判らないままに、娘は眠りについてくれる。
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