食事の支度や買い出しなど大人の仕事をしながらも、子供とへそを見せ合ったり、ゾンビの真似をしたりして大人げなく過ごす。ふと初心を思い出して、太陽を眺めた。今日は中くらいに輝いていた。夏はまだ長い。手帳には沢山の書き込みがあり、ひとつずつ線を引いていく。
夕方、仮眠をとっていると、義母の「あざらしさん、たいへん」とあわてた声がする。以前から病気で伏せていた親族の方が急に亡くなったらしい。この前見舞いに行った時は全然元気だったのに、と繰り返し言う。明日喪服を戻りに行けるかと聞かれて、急遽、東京の自宅に戻ることにする。名前を聞くと顔が判る人だった。穏やかな方だった、前歯に金歯が光っていて、よく笑っていたっけ。
夕方、仮眠をとっていると、義母の「あざらしさん、たいへん」とあわてた声がする。以前から病気で伏せていた親族の方が急に亡くなったらしい。この前見舞いに行った時は全然元気だったのに、と繰り返し言う。明日喪服を戻りに行けるかと聞かれて、急遽、東京の自宅に戻ることにする。名前を聞くと顔が判る人だった。穏やかな方だった、前歯に金歯が光っていて、よく笑っていたっけ。
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