茨城生活、1日め。ここに来たらやはり、自分自身にエンジンをかける意味でも、最初の仕事は草刈りだ。今日は熟練工のように一発でエンジンがかかる。へっへとおっさんのように得意げに笑い、誰も見ていない広い場所で草を刈って行く。10分もすると、高速回転するナイロン紐が摩耗して半分の長さになるので、そうなるとエンジンを切って替え刃をする。面倒くさいので、スイッチを一時停止にしただけで刃を交換した。巨大蜂のように震え続ける本体を尻目に、回転部分の二ヶ所の穴に紐を差し入れる。もしはずみでスイッチが動いたら、私の指先はギザギザになってしまうだろう。それも自分の因果応報、などと無意味な覚悟を決めつつ、先端部分を手でさっさと掃除したあと、無事に作業を再開した。
絨毯のようにびっしり地面を覆っている草たちに、回転部分を当てると、たあいもなく、すぐに茎の跡だけ残して散ってしまうのだが、茶色い土を一皮むけば、地表の何倍も広がる根の集団があるのだろう。
絨毯のようにびっしり地面を覆っている草たちに、回転部分を当てると、たあいもなく、すぐに茎の跡だけ残して散ってしまうのだが、茶色い土を一皮むけば、地表の何倍も広がる根の集団があるのだろう。
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