バイト先から帰って間もなく、学校の連絡網。『近所の×丁目で強盗事件があり、犯人は未だ逃走中とのこと。子供たちが学校で待機しているので、迎えに来て下さい。』自転車を漕いで学校に向かうと、玄関前はお母さん達と先生方とで何となく騒然としていた。教室で待っていた子供たちは退屈していて、いつまでいないといけないのか、という風に机をいじっていた。副校長先生は全員の家に連絡が回っているか気にかけていた。
自転車を押しながら二人で歩いていると、娘は、新鮮だなあ、と言った。馬鹿いまは危険の最中だ、と言うと、犯人は遠くに逃げるんじゃないかな、と子どもながらに推理を働かせている。夕暮れには沢山の影があり、どの茂みにも人が隠れる事が出来そうだった。娘は、あっお母さん待っててくれる、と川沿いのある一カ所の茂みを覗きこみ、あるある、とにんまり笑った。2年前に転校した親友と結んだ友情のリボンが、まだついているらしかった。
自転車を押しながら二人で歩いていると、娘は、新鮮だなあ、と言った。馬鹿いまは危険の最中だ、と言うと、犯人は遠くに逃げるんじゃないかな、と子どもながらに推理を働かせている。夕暮れには沢山の影があり、どの茂みにも人が隠れる事が出来そうだった。娘は、あっお母さん待っててくれる、と川沿いのある一カ所の茂みを覗きこみ、あるある、とにんまり笑った。2年前に転校した親友と結んだ友情のリボンが、まだついているらしかった。
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