義母とこたつで昔の結婚事情の話になった。何ということはない話だけど。
私の母方の祖母は、在る月の晩、目覚めると4、5人の男性達のカゴに乗せられていて、そのまま結婚する人の家に嫁いだという。相手は唯一度、一緒に草刈りをしただけの隣村の男で、口を聞いたことすらなかったらしい。それが私の祖父という事になる訳だが、随分乱暴な結婚もあったものですね、と義母に言うと、顔も知らないでする結婚は、大正の女にとっては普通だったね、と義母は平然と頷いた。義母が以前聞いた笑い話らしいが、親戚のある人が嫁ぎ先に行った当初、そこは男所帯だったそうで、似たような顔が幾つも並び、どれが結婚した旦那さまなのか、見分けが付かなくて大変困ったそうだ。
私の母方の祖母は、在る月の晩、目覚めると4、5人の男性達のカゴに乗せられていて、そのまま結婚する人の家に嫁いだという。相手は唯一度、一緒に草刈りをしただけの隣村の男で、口を聞いたことすらなかったらしい。それが私の祖父という事になる訳だが、随分乱暴な結婚もあったものですね、と義母に言うと、顔も知らないでする結婚は、大正の女にとっては普通だったね、と義母は平然と頷いた。義母が以前聞いた笑い話らしいが、親戚のある人が嫁ぎ先に行った当初、そこは男所帯だったそうで、似たような顔が幾つも並び、どれが結婚した旦那さまなのか、見分けが付かなくて大変困ったそうだ。
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