お正月、半分ほど普段の暮らしに戻す。ご馳走も半分くらい。
昼に近所の神社に初詣に行く。薄く晴れた空の下、静まりかえった道を延々と行き、斜めに傾いたような鳥居をくぐる。中では短い行列が出来ていた。冷たいけれどさっぱりした風に吹かれて、大勢の人と共に、二礼二拍手一礼をした。奥の薄闇に目をこらすと、白い陶器や野菜などお供えしているのが見え、さらにその奥は鏡らしき丸い光が見える。目が潰れるよ、と祖母の記憶の声がした。普段の心が、焦点があうように正月の心になった。頭を深く垂れて、家族が無事に過ごせている感謝の御礼を、丁寧にした。
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