朝起きて、お札の皺にアイロンをかける。家族三人で新しい服に着替えて、E駅の店で行われる友人Uちゃんの結婚披露宴に参加した。会場は小さなハワイアンレストランで、座る場所がないほど大勢の祝い客でごったがえしていた。複数の元同期生と端のテーブルを囲んで、花婿と花嫁の晴れ姿を横位置から見せてもらった。人の隙間から見える花嫁の横顔はとても優しげで、静かな物腰だったのに対して、花婿は自分で司会進行も兼ねていたので、マイクで喋りながら自らの式を進めるというアクロバティックな雄姿を見せていた。だから花婿の声がずーっと聞こえた。二人はいい相性なんだろうなと感じた。披露宴には意外に、のちの結婚生活を暗示するものが含まれる気がする。二人の流儀というのがもう披露宴の時からあるような気がするのだった。Uちゃん、楽しそうなGくんと末永くお幸せに。
土曜、草刈り機で庭の雑草退治。アマガエルが飛び出してくる。あぶなく半分に裂いてしまうところだった。カエルはのんきにはねて逃げていった。また今年も草との闘いが始まるなあと思う。
全身草まみれになって家に戻ると、テレビは聖火リレーの生中継をやっていた。厳戒体制で守られたランナーが、ある者はにこやかに、ある者は強ばった顔で炎を運んでいる。オリンピックが政治的背景と切り離せないとは知っていたけれど、こんな風にはっきりとした形でやられると、もう平和の祭典などと、信じる気持にはなれない。義母は黙って見ていたが、聖火だなんて言ってるけど、あんなのもうただの火だっぺ、と言ってからからと明るく笑った。突然の大胆な意見に、刀で斬られたように驚いた。
全身草まみれになって家に戻ると、テレビは聖火リレーの生中継をやっていた。厳戒体制で守られたランナーが、ある者はにこやかに、ある者は強ばった顔で炎を運んでいる。オリンピックが政治的背景と切り離せないとは知っていたけれど、こんな風にはっきりとした形でやられると、もう平和の祭典などと、信じる気持にはなれない。義母は黙って見ていたが、聖火だなんて言ってるけど、あんなのもうただの火だっぺ、と言ってからからと明るく笑った。突然の大胆な意見に、刀で斬られたように驚いた。
今日は娘の大親友の送別会をする。自宅に大人と子ども合わせて10人ほどお客さんが来てくれた。手巻き寿司やお菓子など並べてにぎやかに過ごす。
女の子と遊べるのはこれが最後の機会で、娘たちはいつもと違う遊び方をしている。マンションの中庭に駆けだしていったかと思うと、家の傘を十本以上持ち出して、次々と広げだした。みるみる巨大なドームが形成されて、全員、その中にすっぽりと収まってしまった。窓から見るとカラフルな秘密基地のようだ。中で何をしているのか大人からは全く見えないのだが、一時間以上、彼らは帰ってこなかった。
基地から戻ってきた彼らは、妙に大人みたいな事ばかり言いながら、転校していく女の子を中心にして、帰ってきた。
女の子と遊べるのはこれが最後の機会で、娘たちはいつもと違う遊び方をしている。マンションの中庭に駆けだしていったかと思うと、家の傘を十本以上持ち出して、次々と広げだした。みるみる巨大なドームが形成されて、全員、その中にすっぽりと収まってしまった。窓から見るとカラフルな秘密基地のようだ。中で何をしているのか大人からは全く見えないのだが、一時間以上、彼らは帰ってこなかった。
基地から戻ってきた彼らは、妙に大人みたいな事ばかり言いながら、転校していく女の子を中心にして、帰ってきた。