土曜日、茨城。朝起きたら、景色一面が霜で真っ白だった。凍りつくような家内の廊下を渡って、居間のこたつの部屋を訪れると、義母が肩までこたつに潜ってテレビを観ていた。地球温暖化対策について話し合う国際会議の生中継が流れていた。私もこたつに潜って、テレビ画面を見るともなしに見た。どこの国にも譲れない事情があるらしかった。
義母は温かいお茶を私の湯のみに注いでくれて、「10年も経てば、今とは全然変わっちまうわ。時代の流れには誰も勝てめえよ。」と言った。私はそうですね、と2回頷いて、湯のみに口をつけた。気温が温かい日には、温暖化のせいだねと言い、酷く寒い日には、温暖化のせいで気候が狂ってるね、と言い合うのが、近年の私達二人の挨拶だった。
義母は温かいお茶を私の湯のみに注いでくれて、「10年も経てば、今とは全然変わっちまうわ。時代の流れには誰も勝てめえよ。」と言った。私はそうですね、と2回頷いて、湯のみに口をつけた。気温が温かい日には、温暖化のせいだねと言い、酷く寒い日には、温暖化のせいで気候が狂ってるね、と言い合うのが、近年の私達二人の挨拶だった。
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