穏やかに話すつもりが、娘と喧嘩のようなものになってしまい、娘は泣きながら義母の部屋に入ってしまった。自分を苦しめる娘の振る舞い、自分が悪いとは思いたくない相手に主張したい正しさ、この小さい領域を、私は何故守ろうとするのだろう。茨城の蒸し暑い夜が、ひとりでいる後味の悪さを一層強めている。
どうすればよかったのか、他にいい方法があったようには考えられない。正しい選択をしたと自分では思いたいが、正しさを選んだ筈ならこの胸の気持もないだろうに、私が娘を悲しませ、夜を憂鬱に過ごすという形が残っただけだ。
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