100のバイトは、始めて良かったことの一つだ。週に2、3回の仕事が出来たら早くお金が貯まるのだろうが、月曜のみでは、さっぱり金額にならない。それでも、少しずつ報酬が、小さな信用金庫の口座に積み上がっていくのを見ると、救われたような気持になる。脚本の仕事は、頭が禿げる程悩み通して、要求された内容で期日内に書き上げたとしても、何やらかんやらと業界のおっさん達に理由をつけられて、無報酬か、お駄賃程度で終わる事がよくあった。またそれに対して自分も不感症気味で、もらえるか、もらえないか、考えないようにして書いていた。自分の交渉下手のせいであり自業自得の話だけど、歳をとるにつれ、単純に、いつでも破られる口約束の為に禿げをこしらえる作業に、疲労を感じていた。コンビニで働く時間は必ず、仕事の報酬が出る。そういうまっとうな世界は、自分は100の仕事で知った。もっと沢山働いて、家計を楽にしたいものだ。
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