朝に七草がゆを炊いた。昨日買った350円パックの七草には、たっぷり雑草が入っている。茨城だったらそこら辺で生えているのになあ、と、はこべを生で食べてみる。
一部を塩茹でして刻み、小さく切った餅をまぜた白がゆに浮かべると、何となく、形になって、美味しそうになった。日本の伝統、という言葉を思い浮かべてはいるのだが、北千島アイヌ人の末裔である自分は、あまり和人の習慣を愛すると、祖先の皆さんに悪いような気もするのだった。だからといって、こういう風に普段の暮らしの中に生かせる習慣を、知っている訳でもないのだった。血の元である祖母は、一切アイヌの思い出を口にせずに死んだし、私自身が、どのような人間でありたいか、中年のおばさんになった現在でも、さっぱり一線を結ばないのだった。
一部を塩茹でして刻み、小さく切った餅をまぜた白がゆに浮かべると、何となく、形になって、美味しそうになった。日本の伝統、という言葉を思い浮かべてはいるのだが、北千島アイヌ人の末裔である自分は、あまり和人の習慣を愛すると、祖先の皆さんに悪いような気もするのだった。だからといって、こういう風に普段の暮らしの中に生かせる習慣を、知っている訳でもないのだった。血の元である祖母は、一切アイヌの思い出を口にせずに死んだし、私自身が、どのような人間でありたいか、中年のおばさんになった現在でも、さっぱり一線を結ばないのだった。