忍者ブログ
人間になればよかった...
[60] [61] [62] [63] [64] [65] [66] [67] [68] [69] [70]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

大事なことを、心臓と引き換えにして学んでいる。自分の壁にあたる。壁がわかると、少し端にゆとりが出来る。
文章は、不安定な心の中心を射止める必要はなく、あくまで、触発、こだま、に留めること。文を完成させるのは、見る者の心の再構築であって、文章そのものではないからだ。わかってみると、なーんだと思うが、それがわかるまで、何ヶ月もかかった。
PR
茨城の土曜日。娘と庭をかけっこする。たった五分で、娘はあー運動したー、と言って満足気にしゃがみこんでしまった。9歳の若さで今からそんなことで、この先大丈夫なのだろうか。家に戻るなり、こたつの間で漫画を読んでいる。
仕方なく、足元に転がっていた新聞を広げてみると、大企業の収入減、倒産、の文字ばかりが縦横に紙面を覆っている。窓の外は木の枝ばかり、10年前に亡くなった義父と一緒に見た植木が、あまり元気がない。庭石の配置はいつ見ても同じだけれど。
10年前、義父はここにいたし、娘はここにいなかった。しかし娘の頬の形は、義父の横顔にすこし似ている。
夢醒めず、道路を歩く人、みな丁度いい等間隔で、路上を歩いている。2本の足を前に後に、交代に動かしている。どうして今日はなにも感じられないのだろう。命はどこに行ったのだろう。すべてが、時間のずれで出来ている。なんという奇妙な場所。
口の中が乾いてくる。何万歩も歩いて、任務が終えたら、ばたりと足が停まるのだろうか。
飛び出してきた自転車、10秒のずれで私の影をひき殺した。
体力をつけるため、最近は駅の長い階段を使っている。よく見ると、周りには階段派がかなりいて、実にさまざまな年齢の人が階段を使っている。相当長い階段でも、ほとんどの人は登り切った後も息を乱さず、すたすたと歩き出す。私は少しは息が切れているのだけど、肩で息をしないよう、なるべく息を浅くして後につく。なんでだろ。
白と茶色の無数のタイル踏みながら、大勢の人と長い長い通路を歩く。
毎日を湯水のように使っている気がして、同じ窓の景色で朝と夜とを繰り返す暮らしを、少しずつ修正する。一日を24時間と思うようにしないで、睡眠時間と生活を維持する家事、の時間を差し引いて、自分の時計を作ることにした。いっそ真剣に、平凡に暮らす道を究めようと思い詰めている。
以前、外国人の水道修理屋さんが家に来て、「お手数かけました」の御礼が言いたくて「Thank you for your trouble.」を使った事があったのだけど、今日ストレッチの教室に英語に堪能な方が来ていたので、気になっていたあの言葉が適切だったか教えてもらった。うーんと、troubleか、それだと意味が逆さまになっちゃうかな。それなら普通に「Thank you for your help.」とか、「your good jop.」をつけるとか、あるいは「Thank you so much.」でいいんじゃない。との答えで、あーそうかと納得する。あの修理屋さんが嬉しそうな顔をしたのは、意味はともかく、御礼の気持は通じたということだったようだ。今度は間違えないで言えそうだ、と思う、広い東京であの陽気な人は何をしているだろう。水道管の方はあれからずっと快調に動いている。
カレンダー
12 2025/01 02
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
最新記事
(02/27)
(02/26)
(02/25)
(02/24)
(02/23)
(02/22)
プロフィール
HN:
北海のあざらし
HP:
性別:
女性
ブログ内検索
カウンター
携帯用
アクセス解析
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright © 三本指日記 All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]