茨城はすっかり秋の気候だ。朝起きるなり、長袖を重ね着した。
今日はおぬまお母さんの提案で庭の作物を収穫する。ここのお家には、果物の樹が沢山植えてある。ゆず、かぼす、きんかん、ぐみ、すもも、ソルダム、さくらんぼ、びわ、ブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリー、ウメ、りんご、いちご、柿……別に、おぬま家が果物屋になりたい訳ではない。これは娘が毎年お母さんにせがんだからで、お母さんは孫のリクエストに応えて、庭にスペースがあれば果樹を植える、という事を繰り返したからだ。古風だった庭は年々ポップな感じになってきた。亡くなったおぬまお父さんが、この光景を見たらなんと言うだろう。笑って許してくれるといいのだけど。
娘が大きくなった分だけ、私も老いたらしい。色々植え続けた木の方も立派な若木に育ってきた。数年前に植えた柿の木が、見事な実をたわわにつけて初の収穫を迎えた。へたの上辺りを剪定鋏で切る。光に透かされた実は太陽と同じ色をしていた。自分が植えた時は、苗木はひょろひょろで、一体いつ実が食べられるのやら、と他人事のように思っていたのだけど。
家に戻って、固い実でお手玉をして遊ぶ。何年も気長に待った今日この日、ようやく食べられる日が来た訳だ。植物と付き合うのは楽しい。こういう気の長い計画はいいなとしみじみ思う。
今日はおぬまお母さんの提案で庭の作物を収穫する。ここのお家には、果物の樹が沢山植えてある。ゆず、かぼす、きんかん、ぐみ、すもも、ソルダム、さくらんぼ、びわ、ブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリー、ウメ、りんご、いちご、柿……別に、おぬま家が果物屋になりたい訳ではない。これは娘が毎年お母さんにせがんだからで、お母さんは孫のリクエストに応えて、庭にスペースがあれば果樹を植える、という事を繰り返したからだ。古風だった庭は年々ポップな感じになってきた。亡くなったおぬまお父さんが、この光景を見たらなんと言うだろう。笑って許してくれるといいのだけど。
娘が大きくなった分だけ、私も老いたらしい。色々植え続けた木の方も立派な若木に育ってきた。数年前に植えた柿の木が、見事な実をたわわにつけて初の収穫を迎えた。へたの上辺りを剪定鋏で切る。光に透かされた実は太陽と同じ色をしていた。自分が植えた時は、苗木はひょろひょろで、一体いつ実が食べられるのやら、と他人事のように思っていたのだけど。
家に戻って、固い実でお手玉をして遊ぶ。何年も気長に待った今日この日、ようやく食べられる日が来た訳だ。植物と付き合うのは楽しい。こういう気の長い計画はいいなとしみじみ思う。
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