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人間になればよかった...
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食事の支度や買い出しなど大人の仕事をしながらも、子供とへそを見せ合ったり、ゾンビの真似をしたりして大人げなく過ごす。ふと初心を思い出して、太陽を眺めた。今日は中くらいに輝いていた。夏はまだ長い。手帳には沢山の書き込みがあり、ひとつずつ線を引いていく。
夕方、仮眠をとっていると、義母の「あざらしさん、たいへん」とあわてた声がする。以前から病気で伏せていた親族の方が急に亡くなったらしい。この前見舞いに行った時は全然元気だったのに、と繰り返し言う。明日喪服を戻りに行けるかと聞かれて、急遽、東京の自宅に戻ることにする。名前を聞くと顔が判る人だった。穏やかな方だった、前歯に金歯が光っていて、よく笑っていたっけ。
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悲しきかな、我が心。人の顔色ばかり見て、得したことなど在りはしない。他人に頼らないことだ。わたしを助けてくれたのは他人だった。産んでくれたのも、教えてくれたのも、壊してくれたのも、優しくしてくれたのも、酷い目にあわせたのも、皆、わたしではないものだった。
人と共に生きるというのは、人にとって単に快感という意味で、元々が不可能な提案について語っているだけではないのか。くるし。ちきしょう。やめればいいのだ。いやならね。いっぱい眠れるよきっと。自分で自分を皮肉るこの、変態なんじゃないの。
ああ、くるし、くるしなあ、くるしないよ、たのし、たのしいにして、君はちゃんと自分の山を越えなさい。ねむられぬ。ねむってやるものか。まあ、いいんじゃないと自分で自分を誉め称える。考えるより、まず動け。指動かせ。追いつかれるな。たのし。たのしいな。
なんか、一番恨んでいる者、物、相手、に、一番感謝する羽目になるのが、ものを考えることの宿命ではないか、と、いう気がしてならない。
日記の書けない日も、明日が待っているので、日記をちゃんと書きたい気持と、時間がかかりすぎて駄目になっていく自分と、ぐだぐだになってしまった。吐きそうな気持。いいやがんばれ。この山を越えて、次にはもっと、訳のわかんないトラップが、待っているのだぞ。本当に、これやっている限りは、安眠はできんな。
小沼妹さんとこども三人が大阪から到着する日、歯ブラシやらご飯の材料やら買い出しに駆け回り、今日一日でガソリンが大分減った。車の音楽を鳴らして、茨城の象徴のような稲の風景を突き進む。周囲はどこまでも若い稲の緑色だ。
自分の中で仕方なく、しかたなくバランスを取り合う正反対のものたち、互いに打ち消し合い、無化することなく、それでいて交代で共存しつづける心の不思議。相容れないものと暮すんだと思う。眺める空の、あまりの美しさ。
なんでか、花さかせて、人の埋まる池に、なにを寂しく、花さかせてるんだか。
なにもなき、平凡なる、さんぼんゆび、
理由なく、
さいたり、しぼんだり。
根、わずか、
実、ひとつきり、
それを喜びて、毎日を歩めかし。
茨城生活、1日め。ここに来たらやはり、自分自身にエンジンをかける意味でも、最初の仕事は草刈りだ。今日は熟練工のように一発でエンジンがかかる。へっへとおっさんのように得意げに笑い、誰も見ていない広い場所で草を刈って行く。10分もすると、高速回転するナイロン紐が摩耗して半分の長さになるので、そうなるとエンジンを切って替え刃をする。面倒くさいので、スイッチを一時停止にしただけで刃を交換した。巨大蜂のように震え続ける本体を尻目に、回転部分の二ヶ所の穴に紐を差し入れる。もしはずみでスイッチが動いたら、私の指先はギザギザになってしまうだろう。それも自分の因果応報、などと無意味な覚悟を決めつつ、先端部分を手でさっさと掃除したあと、無事に作業を再開した。
絨毯のようにびっしり地面を覆っている草たちに、回転部分を当てると、たあいもなく、すぐに茎の跡だけ残して散ってしまうのだが、茶色い土を一皮むけば、地表の何倍も広がる根の集団があるのだろう。
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