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人間になればよかった...
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東京に一時帰宅。
特急に乗り込んで、茂木健一郎著『脳と仮想』を読む。出会いの一冊で、どの章も新鮮な光を浴びたような気がした。なんというか、文章は明快で、どこか子供のよう、強い光の太陽のようだ。わずか一リットル程度の空間しか持たない脳が、どのようにして無限の仮想空間へと解き放たれるのか、最近の脳科学ではクオリア(感覚質、数値化できない微妙な質感)というそうだが、脳と心の関係を様々な角度から論じている。今の自分にとって、いろんな回り道をしながら、そのことが知りたかった、それをずっと探していた、と思うことが沢山書いてあった。テレビで見知っていた茂木さんも、アハ体験だとか、もじゃもじゃ頭の学者さんと思っていたのが、急に存在が大きくなった。心全体が喜んでいる。
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本が好きな性分で、最近は日本の古典をなるべく読むようにしている。練習しないと永久に読めるようにならないから、分不相応な本も手にとってみる。今日読み返したのは『風姿花伝』(世阿弥)。能の極意など、頭にあんこの詰まった私が読んだところで何の参考になる訳でもないだろうが、バレエの見せ方にも思い当たる節があってたいへん面白い。読み終わって余韻に浸っていたら、ふと先日TVで見たオオサンショウウオの映像を思う。
オオサンショウウオはおぬまさんが大好きな生物だ。水族館に行くと必ず水槽をがぶりつきで見ている。そんな訳で、その映像が映った時、私達夫婦は思わず無言になってしまったのだった。
日本国の天然記念物でもあるオオサンショウウオは、絶滅寸前だったところ近年で相当数が増えたらしい。いい話だと思ったのもつかの間、何処からか入ってきた中国産が日本原産のと結婚して、「雑種」としか言いようのない、分類分けできない種が主流になっているとのこと。
テレビ映像で見たそいつは、変に茶色っぽい、大きい、顔つきも何か不敵なものだった。近い将来日本の沼地に生息するオオサンショウウオは全て雑種になってしまうだろうという研究者のコメントでニュースは終わっていた。
我が身を省みるに、私達日本人もきっとご先祖様から見ると、なに人だか判らない程、雑種になっているだろう。
この先もますます国際化して、雑種の究極として進むしかないのだろうが、何もかも混ざり合って、たくましく生きていくのが生物の宿命だとするなら、昔の方が常に良い時代で、昔の日本が美しくあり続ける理由も、ごく自然なことだという気がしたのだった。
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