初出勤

今年初のバイト日。
仮面を育てる作業ではあるけれど、それがお客さんを喜ばせることであるなら、むしろ積極的に育てた方がいいのである。店自体に対する愛着もそれによってしか表現されない。これからも、恥ずかしげもなく張り切ろう。１時間に１００回頭を下げる人間になろう。
話しかけてくる年配のお客さんの、あまりにも、嬉しげな。歩くにもおぼつかない暮らしの、あまりにも、孤独な。