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人間になればよかった...
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相棒が何か言いたそうにしている。一緒に遠出して、東京見物の大本命A駅の雷門周辺を仕事で見に行った。頼まれた書き物の舞台となる場所、幾つかの路地を歩き回って雰囲気を確かめる。空を見上げると、街路樹に手洗いした洗濯物がぶら下がっている。持ち主と見られる男性がベンチに寝転んで煙草を吸っていた。この人の為に空があるみたいだ。
原稿は全然進んでいないけれど、なんとか糸口を見つけなければいけない。
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午前中バレエの稽古をして、午後は娘の友達とお母さんが遊びにくる。せがまれて夜ご飯を一緒に食べることになり、別れたのは深夜になってからだった。泥のように眠ろう。一人でじっとしているより、忙しくて過ぎた今日、よかったのかも知れない。
自分はこんな悲しい事になるのが厭だったから、知恵をしぼった。知恵をしぼったけれど、結果、見捨てる判断に繋がる道を選んだ。人を見限る、放っておくというのは、なんとも厭なものだ。どんな綺麗な言葉で繕っても、私は彼女を見限った事実に変わりはない。毎月彼女の回復に一喜一憂し、ただ隣で相談を聞く事が、支援に繋がると無邪気に信じていた。それは支援ではなく、単なるコーヒータイムであり、解決策を引き延ばしていただけに過ぎない。単に問題から目を背けるために、私達は将来の希望を語っていたのだろうか。
夏の揺り戻し、本格的な暑さは感じない。蝉が鳴いている。空も遠くまでよく見える。
B先生の教室でストレッチして、夕飯の買い物をして、家に戻って、これが自分の暮らし、と思う。後悔はない、悲しくもなく、意外にショックは無かった。自分の生活の圏が急に生々しく輪郭を作って、小さな島になったように感じられた。
今夜から仕事を始めて、出来ることをしようと思う。
H町駅の親しい友人、幾度かの借金の申し込み。目の回りがぼうっとして、加害者にまわる事が辛くなっていた。境界線は彼女にとって、交渉次第だと映っている。私にとっては、友情の重さに映っている。だから、またすれ違う。書いていて、いよいよ悲しい。この境界線を越える事は出来ない。どうにもならないのだから、決めた事をそのままやるより出来る事がない。
相棒から小さい仕事を頼まれて、急ぎで60枚くらいの短編とのこと、どきりとする。最近は仕事が怖い。ありがたいことだ。私など、ただいるだけでは地球の酸素を減らしているだけ、冷静に考えれば、他に身を養う術などあるはずもない。はい、よろこんでやります、と飲み屋のかけ声みたいな返事をした。
脚本は偶然入った世界だけど、摩訶不思議で、難しい仕事だ。心に他人を飼う技術だ。多面体のように変わる心を他人に見立てて作業をする。何ページあろうと、ひとりお喋り、なので、普段からちゃんと他人の行動を見ていないと、資源は枯渇し、受け入れがたい価値観を登場させる事が出来なくなってしまう。
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