相棒から小さい仕事を頼まれて、急ぎで60枚くらいの短編とのこと、どきりとする。最近は仕事が怖い。ありがたいことだ。私など、ただいるだけでは地球の酸素を減らしているだけ、冷静に考えれば、他に身を養う術などあるはずもない。はい、よろこんでやります、と飲み屋のかけ声みたいな返事をした。
脚本は偶然入った世界だけど、摩訶不思議で、難しい仕事だ。心に他人を飼う技術だ。多面体のように変わる心を他人に見立てて作業をする。何ページあろうと、ひとりお喋り、なので、普段からちゃんと他人の行動を見ていないと、資源は枯渇し、受け入れがたい価値観を登場させる事が出来なくなってしまう。
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