土曜日、茨城。台風はいなくなっていた。雨なら書き仕事を進める予定だったが、晴れて輝く太陽の下、今日は溜まっていた茨城仕事を一気に片付けることにした。草刈り1時間かけて、縦横無尽に緑の奴らをぶっ飛ばした。栗の皮むき1時間、スーパーとホームセンターに頼まれた買物。お彼岸のお墓参り。細々とした用事たくさん。いろいろとやった中で、やはり草刈りが一番好きだ。馬鹿騒ぎみたいにエンジンは震えるし、砂ぼこりがたって威勢がいいし、自分の性にあっている。特に、新しく替え刃をした直後、切れ味最高になる瞬間が、たまらない。
夜中に、北海道の母から故郷のお魚が宅急便で届く。義母と娘と三人で発泡スチロールをあけて歓声をあげる。秋刀魚だった。刀みたいに光っているのに、意外に優しい顔付きをしていた。
夜中に、北海道の母から故郷のお魚が宅急便で届く。義母と娘と三人で発泡スチロールをあけて歓声をあげる。秋刀魚だった。刀みたいに光っているのに、意外に優しい顔付きをしていた。
茨城、金曜日。B先生宅への通り道に、大きな枇杷の実らしきものが青葉の間から顔を覗かせている。その見知らぬお宅には、食べられる植物が庭に沢山植えてあるらしく、わたしはいつの季節にも、なにかしら実を見てはじりじりする、というサイクルを繰り返している。枇杷らしき実はいつ頃食べ頃か判らないが、まだ固そうだ。しかもこの見知らぬ主は、実の収穫をしている気配がなく、それがますます、胸の中のじりじりを増すのだった。
そういえば、B先生の教室に通いだしたのは去年のこの時期ではなかったか。初回が9月25日。同じ立ち位置から枝を見上げて、石でも当てようかと考えたのを思い出した。
バレエの稽古をしてから帰宅。夜間撮影で意識朦朧としている相棒の介抱をした。夕方、二週間ぶりの茨城へ出発。
そういえば、B先生の教室に通いだしたのは去年のこの時期ではなかったか。初回が9月25日。同じ立ち位置から枝を見上げて、石でも当てようかと考えたのを思い出した。
バレエの稽古をしてから帰宅。夜間撮影で意識朦朧としている相棒の介抱をした。夕方、二週間ぶりの茨城へ出発。
踊りの木曜日。朝に身支度をしていたら、徹夜帰りの相棒が帰ってきた。家で寝られるのは2時間だけですぐ出発するという。今夜も夜通し撮影だそうで、聞いていて体が心配になる。台風の影響もあるだろうし、最も良い予定表を組んで現場は動いているのだとは思うが、スタッフの方も含め、最後まで無事に済んで欲しいと祈るばかりだ。
家を出てI駅へ向かう。何かをするというのは、人を思うだとか、仕事をするだとか、結局その時間だけの事ではなくて、一人でいる時に頭の中で考え続ける時間を含めて、何かをしているに違いなく、それは寝ている時、意識しない時にも作用している脅迫的な声なのだが、書き仕事の分野では、この脅迫の有る無しで出来が違ってくるように思うのだった。だけどバレエを始めて、一人でいる時にはうっかり踊ってしまう、という怖ろしい時間帯が出来てしまった気がする。
家を出てI駅へ向かう。何かをするというのは、人を思うだとか、仕事をするだとか、結局その時間だけの事ではなくて、一人でいる時に頭の中で考え続ける時間を含めて、何かをしているに違いなく、それは寝ている時、意識しない時にも作用している脅迫的な声なのだが、書き仕事の分野では、この脅迫の有る無しで出来が違ってくるように思うのだった。だけどバレエを始めて、一人でいる時にはうっかり踊ってしまう、という怖ろしい時間帯が出来てしまった気がする。