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人間になればよかった...
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家族で外出し、あてなく歩く日が増えている。H町で日用品などを買う。娘は私の死角で相棒となにか相談している。相棒は何も言わず、娘に自分の財布を渡している。母の日かー、と思うが、嬉しさを隠して知らない振りをした。
H公園、緑の木々と芝が果てしなく続く広大な敷地内を歩いていると、こども祭りの案内看板が見えた。近寄っていくと、20程の集団がちょうど帰り支度をしていた。土は足跡でいっぱいだった。一番手前のブルーシートは、茶道の体験らしき気配で、『お茶は終了しました』の手書きの札がパイプ椅子にぶら下がっていた。残念、と言いながらカラフルな服が点在する丘を眺めた。3時5分、丘いっぱいに光があたり、大勢の人が緑の芝を歩いたり走ったりしていた。
夕方、娘からちいさな紙袋を渡された。母の日に一日早く、肩たたき券も付いていた。袋の中は薄紫色のハンカチ2枚だった。鼻に押し当てると、公園の緑の匂いがした。
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B先生の教室でバレエを習う。無理を避ける心になっていて、気が付くと体の動きを微調整して手を抜いていた。膝がゆるんでるよ、と指摘を受け、B先生の顔を見たら笑っていた。
こういう地味な訓練を、何十年もやっているB先生は凄いなと思う。
見映えがする物語ではないけれど、僅かな嘘も必要としない地味な物語は、誰にもさわれない場所で、純化している。
日常には、人知れず心の定まった人が随分いると思う。
今日、1匹の犬が、横断歩道を青信号で渡っていたのを見た。
スタスタと、真直ぐに。
連休最後の日、小雨。
家族で電車に乗ってI駅にあるナンジャタウンへ出かけた。路地裏を再現した建物内は暗く、迷路のように入りくみ、幽霊の仕掛けやら餃子屋やら冒険アイテム所やらが所狭しとひしめいている。相棒と9歳の娘は通人のように路地を歩き回る。食べる餃子の種類、好みのアトラクションも決まっている。
私が仕事の時、二人は毎回この施設で時間を潰すらしい。何回も何回も頼んだから、彼等は通人になってしまった。いつもありがとう。
数日前に亡くなられたロックミュージシャンが歌う姿をYouTubeで偶然視聴した。今はもう存在しない肉体が全力で歌っていた。いい声だと心から思った。不思議な涙が出てきて、二度三度と繰り返し聴いた。私の選んできた価値観は世間の灰色との共存だった。だけど、この方は真っ正直に、嘘は嘘だと唄っていた。聴けば聴くほど、今まで名前位しか知らなかったのに、酷く淋しくなった。
私も自分の場所で頑張っていこう。
茨城三日目。静かな日。女性誌の表紙が微笑んでいる。肌のきれいな女性が頬に手をそえて、意味ありげな表情をしている。女性誌は普段隠している楽屋話ばかりが集積された読み物だ。『花開け!私の美女種(びじょだね)!』『強敵、鼻毛穴、根こそぎクリアせよ!』隠すこと自体を、嘘とは思わない。男性と心打ち解けて仲良くなろうとするのは失礼だ。そのまま隠しているのが最も良いのだと今は思う。
女性は女性特有の煙幕を自ら望んでまとっている。私個人は、生きていく内には暗い影も悲しい影もあって当然で、それを考えるのを止して常に微笑する人には、なれないなと思う。
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