秋の雨。臨時の手伝いで99のバイト。来週にはいよいよ新しい看板がついて、古い名前は取り外されるそうだ。まだ付き合いは短いけれど、お店にとっては節目の時期なのだろうから、面白い時期に入れたなと思う。いろんなものを新しくしていく作業を手伝うのは楽しい。商品の仕切り版を新品にしたり、溜まりに溜まった埃の掃除などをする。食品棚の裏は埃で真っ黒だ。先輩達が七年間のこの店の思い出話をしている。ここの板を割ったのはオレだとか、誰誰があそこの備品を壊したとか。
先輩達のいらっしゃいませの節回しは独特の渋さがあり、年季が入っていて、聞いていて飽きない。雨で濡れた床にモップをかけていると、新人の自分もここの風景の一部と化しているのを感じる。
先輩達のいらっしゃいませの節回しは独特の渋さがあり、年季が入っていて、聞いていて飽きない。雨で濡れた床にモップをかけていると、新人の自分もここの風景の一部と化しているのを感じる。
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